こちらテニマガ編集部、本日発売の11月号“葡萄杯”の続きネタです。

山梨県高体連テニス部主催の“葡萄杯”、
通称グレープカップが終わった翌日の
『夏季強化講習会』も取材しました。
大会開催の地元の利点として、山梨県の高校生を対象に、
大会結果の反省も踏まえた講習会を行いました。
この講習会の講師は元山梨代表の国体選手という堀内監督(亜大テニス部)で、
「サービスをぜひ!」とのリクエストを受けて
みんなでみっちり練習することになったのですが…

その練習のはじめに、思わず笑ってしまう出来事がありました。
これって、よくありがちなんです。

堀内監督がコートに現れたとき、受講する50名程の高校生たちが
何をしていたか、そこがポイントです。

彼らはみんなラリーをしていて、
どこを向いても、ラリー、ラリー、ラリー。
そのうち「集合!」の声がかかって、レッスンが始まるというそのときに、
堀内監督が言いました。「全員ボールを1球持って、ベースラインに並んで」

みんな、なんだ?なんだ?と興味津々で、
ボールを持ってベースラインに並びました。

「その1球はマッチポイントのセカンドサービス。
 サービスボックスに入らなかったら、試合は負け。
 ということで、入らなかったら腕立て伏せ100回。
 よーい、スタート!」と堀内監督。

「えーーーーーーっ」と高校生たちは叫び、
そして、そこから先に見た光景が、まあ、おかしかったこと。
みんな肩をぐるぐる回し始め、素振り、素振り、素振りの光景に。
肩のウォーミングアップができていないわけですから
焦っている様子がありありです。

案の定、ひどい確率でサービスは入りませんでした。
よって…

そのときの堀内監督のお話。
「今日の練習のテーマはサービス。いいね。
 今日の練習では、何をやるにしても、やったかやらなかったより
 できたかできなかったかを意識してやるように。
 できるまでやるという姿勢を持ってやることが
 今日の成果になるから。
 それから君たち…数学の授業を受ける前に社会の教科書を読む?
 (※ガツンッときましたね)
 今日の練習テーマが“ストローク”なら“ストローク”でOK。
 でも今日の練習のテーマは“サーブ”でしょ。
 誰も“サーブ”の練習をやっていなかった。
 “サーブ”の学習をするための予習、準備をしておくことが大事でしょ。
 技術練習も大事、でも、こういう練習のやり方を学ぶこともすごく大事」

我が身も振り返る瞬間でしたね。
なんでも当てはまると思います。
何を学ぶにも、準備が出来ているかどうかで、
その後の学習成果はまるで違うものになります。

そして学ぶ前だけでなく、学んだあとも同じだという話もありました。
サーブを練習したあと、ラリーの練習をするのではなく、
またサービスを「復習する」ことで、それが身につくものになるのです。

という話を聞いてから始まった講習会の様子をご紹介(続く)。

(こちらテニマガ編集部A)

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