「大阪市長杯 2017 世界スーパージュニアテニス」(本戦10月17~22日)は本戦5日目も悪天候に見舞われ、江坂テニスセンターで男女シングルスの準々決勝と準決勝を行った。

 3人の日本人選手がベスト8に残っていた男子シングルスだが、第4シードの田島尚輝(TEAM YONEZAWA)と第11シードのトゥロター・ジェームズ(西宮甲英高)が準々決勝で敗退。ただ一人駒を進めた清水悠太(イカイ)はトリスタン・ボイヤー(アメリカ)との準決勝も7-5 7-6(3)で勝ち、決勝進出を決めた。

  
 女子シングルスは第1シードのホイットニー・オシグウェ(アメリカ)とワン・シンユー(中国)が決勝に進出。今週のITFジュニアランキングで1位になったオシグウェは、対戦相手のリャン・エンシュオ(台湾)が左手の痛みで準決勝を棄権したことによる不戦勝だった。

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 3人の日本男子のうち、清水が先陣を切ってヤンキ・エレル(トルコ)との準々決勝に6-4 6-1で快勝したが、トゥロターがノーシードで勝ち上がってきたボイヤーに5-7 3-6で敗れ、田島は試合開始直後に右足負傷のため無念の途中棄権となった。

「自分だけになってしまったので責任を感じていた」と清水。トゥロターを破ったボイヤーとの準決勝は第1セット5-1とリードを広げたが、5-5に追いつかれ、次のサービスゲームも0-30のピンチに立たされた。ここで流れを断ち切れたのが大きかった。

 ボイヤーのショットは深く、サイドのライン際にもよくコントロールされている。清水が我慢を強いられるラリーも多かったが、左のトップスピンを効果的に使い、恐れず前に出てネットプレーでタッチのよさも発揮した。

画像: 日本男子でただ一人勝ち残った第1シードの清水悠太(写真◎真野博正)

日本男子でただ一人勝ち残った第1シードの清水悠太(写真◎真野博正)

 今週はとにかく環境への順応力が求められ続けている。今日はルールも変わり、ノーアドバンテージ、ファイナルセットはマッチタイブレーク方式を採用。江坂テニスセンターの使用時間が限られていたためだ。清水はITF大会のシングルスでは過去に経験がないという。しかし、それによりディサイディング・ポイント(レシーバーがリターンサイドをチョイスする)を生かしたゲームが多く、準決勝では第1セットのラストゲームでデュースからブレークと同時にセットを奪った。

 第2セットは両者サービスキープでタイブレークにもつれたが、3-3から4ポイントを連取。ノーアド・ルールを生かしたことも含め、勝負強さが印象的な試合だった。

 グレードAでのシングルス初優勝まであと一つ。22日(最終日)の決勝の舞台はふたたびブルボンビーンズドーム(兵庫県三木市)に移される。第2シードのティモフェイ・スカトフ(ロシア)とのトップ2シード対決だ。ぼやいても意味がないとはいえ、秋晴れの靭のセンターコートで見たかった…。

画像: 日曜日の決勝で清水と戦う第2シードのティモフェイ・スカトフ(写真◎真野博正)

日曜日の決勝で清水と戦う第2シードのティモフェイ・スカトフ(写真◎真野博正)

 同じく明日、女子ダブルスの決勝に佐藤久真莉(CSJ)/パク・ソヒョン(韓国)が登場するはずだったが、対戦相手のチェン・ペイシャン(台湾)/ワン・シユ(中国)がチェンの右肘痛のため棄権。急きょ、選手の宿泊先のホテルの一室で関係者だけが見守る表彰式が行われた。

 佐藤にとってもパクにとっても初めてとなるグレードAの初タイトル獲得は、華々しくも感動的にもならなかったが、「こんなかたちになったけど優勝できてうれしい」と佐藤。パクは佐藤に「アイ・ラブ・ユー!」とシンプルに感謝と好意を表した。15歳の女の子たちが見せた屈託ない言動は、大会史上最悪なほどてんやわんやの大会で疲れきった大人たちの心を、少し和ませてくれた。

(ライター◎山口奈緒美)

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