年末1位確定まであと1勝のナダル、初戦の相手はチョン・ヒョン [ロレックス・パリ・マスターズ]

 フランス・パリで開催されている「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/10月30日~11月5日/賞金総額427万3775ユーロ/室内ハードコート)のシングルス1回戦で、チョン・ヒョン(韓国)がミーシャ・ズベレフ(ドイツ)を6-0 6-2で下し、ラファエル・ナダル(スペイン)の待つ2回戦へ駒を進めた。

 ナダルは水曜日に、31番目のマスターズ・タイトル――しかしパリでは初タイトル――獲得に向け、戦い始める。世界1位のナダルは、ふたりのこれ以前の唯一の対戦である4月のバルセロナ・オープンでチョンを倒している。

 チョンは、1時間もかからなかった対ズベレフ戦で、相手のサービスゲームを5度にわたってブレークし、許した4本のブレークポイントのすべてをセーブした。

 ロンドンのATPファイナルズ出場権の最後の2席は、このパリで決まることになる。

 ダビド・ゴファン(ベルギー)、パブロ・カレー ニョブスタ(スペイン)は、ATPファイナルズ出場権獲得のレースでもっともいい位置につけている。

 また、フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)がロンドン行きを決めるためには、パリで優勝する必要がある。ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)とルカ・プイユ(フランス)、サム・クエリー(アメリカ)、USオープン準優勝のケビン・アンダーソン(南アフリカ)も、ごくわずかながらまだロンドン行きの可能性を残している状況だ。

ロレックス・パリ・マスターズの初日、同胞のフェリシアーノ&マルク・ロペスのダブルスを観戦するナダル
PARIS, FRANCE - OCTOBER 30: Rafael Nadal attends the doubles match of countrymen Feliciano Lopez and Marc Lopez of Spain (they won) on day 1 of the Rolex Paris Masters 2017, a Masters 1000 ATP World Tour event held at AccorHotels Arena on October 30, 2017 in Paris, France. (Photo by Jean Catuffe/Getty Images)

 ナダルはキャリア4度目となる年末ランキング1位でシーズンを終える高い可能性を擁している。

 ナダルにとって、世界1位の座をキープするのはより簡単なことだ。スイス室内で8度目の優勝を遂げたあと、パリへの出場をとりやめたロジャー・フェデラー(スイス)を抑え、世界1位として今季を終えるために、ナダルに必要なのはわずか1勝だけなのだ。

 フェデラーはナダルよりひとつ多い、今年7つ目のタイトルを獲得したが、ロンドンでのATPファイナルズで活力を保てるようにするため、パリをスキップする決断を下した。

 ナダルはスイス室内を欠場したことについて「うれしく思っていなかった」が、今季75試合をプレーしたあと、休養が必要だと感じたのだという。彼はその75試合のうち65試合で勝利をおさめていた。

 反対にフェデラーは53試合に出場し、そのうち49試合で勝った。彼は今年、ナダルを4度倒しており、その中にはオーストラリアン・オープン決勝もある。

「彼は彼の決断を下し、それをうまくやっているよ」

 大会が何週も連続にならないよう調整するフェデラーの決断について、ナダルはこう言った。

「彼にとっては、それが非常にうまく機能している」

 メルボルンでのスリルあふれる5セットマッチのあと、フェデラーは、続く3対戦でナダルに対し1セットも落としていなかった。

 パリでの月曜日の1回戦では、リシャール・ガスケ、ジェレミー・シャルディ、ニコラ・マウ、ジュリアン・べネトーら、フランス勢が勝って次のラウンドに駒を進めた。またフィリップ・クライノビッチ(セルビア)、ペーター・ゴヨブチック(ドイツ)、ロビン・ハッサ(オランダ)も勝ち上がった。

 この大会終了後の引退を口にしていたベネトーは、期待の若手、デニス・シャポバロフ(カナダ)を6-4 6-4で下し、2回戦でツォンガと対戦することになった。

 一方のマウはバセク・ポスピショル(カナダ)に対し、5-7 7-5 7-6(4)というより厳しい戦いを強いられた。ガスケは同胞のブノワ・ペール(フランス)に対して5度連続となる勝利をおさめ、シャルディはジル・シモン(フランス)を6-3 6-0で退けた。(C)AP(テニスマガジン)

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