今年最後の国内ジュニア全国大会「JOCジュニアオリンピックカップ 第38回 全日本ジュニア選抜室内テニス選手権大会」(12月14~17日/兵庫県三木市・ブルボンビーンズドーム/室内ハードコート)は最終日を迎え、各順位の決勝トーナメントの決勝と3位決定戦が行われた。

 最終的に出場者全員に1位から16位までの順位がつけられ、その頂点に立ったのは輿石亜佑美(浦和麗明高)。1位トーナメントの決勝で阿部宏美(愛知啓成高)を7-5 7-6(5)で破った。なお、3位決定戦では坂詰姫野(山梨学院高)が宮原三奈(柳川高)を6-2 3-6 6-2で下した。

 胸の前で握りしめた拳に力を込めた。大接戦の末につかんだ勝利のリアクションが意外に小さかったのは、どうしても勝ちたい大会であると同時に、勝たなくてはいけない大会だと自分に課していたからだろう。

 決勝戦はインターハイの準決勝と同カードだった。夏のオムニコートで6-3 6-1と快勝した輿石は、「(阿部は)ストロークが強いし、サーブも跳ねてくる」と警戒していたが、予想以上に強打を重ねてきたことに少し動揺したという。

 長いラリーで幕を開けた試合は、輿石が第2ゲームをラブゲームであっさりブレークしたが、すぐにブレークバックを許す。第4ゲームでふたたびブレークし、そのまま5-2までリードしたが、第9ゲームのサービング・フォー・ザ・セットを落として5-5に追いつかれる苦しい展開に。それでもタイブレークには持ち込ませず、6-5からブレークしてセットをものにした。

 第2セットもブレーク合戦だった。相手の出方を探るような打ち合いから、どちらかが仕掛ければ切り返すという駆け引きの応酬だ。最初の3ゲームをブレークし合って、輿石は1-3で迎えたサービスゲームを5度のデュースの末にキープ。第8ゲームでブレークバックに成功した。

 阿部も簡単に流れを渡さない。積極的に試みるダウン・ザ・ラインへの切り返しは試合が進むにつれて正確さを増し、第9ゲームで再度ブレーク。ただ、5-4のサービング・フォー・ザ・セットに悔いが残る。1 ポイント目でダブルフォールトをおかし、デュースのあと2つのダブルフォールトでブレークを許した。

「大事なところでサーブが崩れてしまって、ネットプレーも中途半端だったかなと思う。タイブレークは流れ的にキツかった」

 実際、タイブレークは6-3でマッチポイントを握った輿石が、最終的に7-5で逃げ切った。

「緩急をつけて自分でリズムを作ったときはうまくいっていた。メンタルをコントロールできたのが勝因だったと思います」と輿石。17歳だが、ジュニアはこの大会を最後に卒業し、一般大会へ完全に移行する計画だ。今年もすでにプロたちを相手に何度か試合を重ねてきた。そこにこのジュニアタイトルをプラスして、来年の挑戦への準備はきれいに整ったようだ。

(ライター◎山口奈緒美)

※写真は初の全国優勝を果たした輿石亜佑美(浦和麗明高)
撮影◎江見洋子/テニスマガジン

This article is a sponsored article by
''.