キリオスがディミトロフを倒し、地元オーストラリアでのツアー初優勝に王手 [ブリスベン国際]

 オーストラリア・ブリスベンで開催されている「ブリスベン国際」(ATP250/12月31日~1月7日/賞金総額52万8910ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第3シードのニック・キリオス(オーストラリア)が19本のサービスエースを叩き込んで、前年度覇者で第1シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)を3-6 6-1 6-4で下し、母国の地では初となるATPツアー大会での決勝進出を決めた。

 シーズン末のATPツアーファイナルで優勝し、キャリア最高の世界3位に至ったディミトロフは、第1セットでは試合の手綱をその手に握っていたものの、第2セットと第3セットでキリオスが攻撃に出たときには、それに対する返答を見つけ出すことができなかった。

 ここまでのATPタイトル3つのすべてを2016年に獲得していたキリオスは、日曜日の決勝でライアン・ハリソン(アメリカ)と対戦する。

 ディミトロフとのここ3対戦で初となる勝利を挙げたあと、キリオスは自信に満ちていた。

「彼(ディミトロフ)は間違いなく、現在世界最高峰の選手のひとりだ。彼は昨年、すばらしいシーズンを送った。僕を2度も倒したしね」とキリオスは言った。「今日は、以前とは少し違うことをやらなければならないと分かっていた。彼にリズムを与えることはできない。僕のサービスが、今日も道を切り切り開いてくれたよ」。

 キリオスは、2度ダブルフォールトを犯し――対するディミトロフは6度だった――ブレークされたのはたった1度だけで、ファーストサーブが入ったときには、続くポイントの80%を取っていた。

 決勝に関してキリオスは、次第に調子を上げて大会の核心に入り込むことができた今、タイトルを獲る準備はできている、と言った。

「膝は痛むが、プレーできる状態だ」と、彼は厳重にテーピングを施した膝について言った。「明日もこの調子でサービスを打ち続けられるよう願っている」。

 ハリソンは、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した18歳のアレックス・デミノー(オーストラリア)を4-6 7-6(5) 6-4の大接戦の末に破り、ATPツアーレベルでキャリア3度目となる決勝に進出した。

 元ウインブルドン準優勝者のミロシュ・ラオニッチ(カナダ)を2回戦で破ったデミノーは、第2セットのタイブレークで5-3とリードし、もうひとつの番狂わせまで、あと2ポイントと迫った。しかしハリソンは、そこから波に乗ってタイブレークの最後の4ポイントを連取。セットオールに持ち込むと、第3セット序盤で2ブレークを果たして4-0とし、試合の主導権をがっちりつかんだ。

 ハリソンは、ディミトロフと組んだダブルスで、土曜日のより遅い時間帯に準決勝を戦うことになっていたが、シングルス決勝を視野にこの試合を棄権し、第1シードのジョン・ピアース(オーストラリア)/ヘンリー・コンティネン(フィンランド)に、決勝行きの切符を譲り渡した。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はニック・キリオス(オーストラリア)
BRISBANE, AUSTRALIA - JANUARY 06: Nick Kyrgios of Australia serves in his semi final match against Grigor Dimitrov of Bulgaria during day seven of the 2018 Brisbane International at Pat Rafter Arena on January 6, 2018 in Brisbane, Australia. (Photo by Chris Hyde/Getty Images)

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