エドマンドがメルボルンでイギリスの希望を運ぶ [オーストラリアン・オープン]
カイル・エドマンド(イギリス)は、母国のテニスファンが故障によるアンディ・マレー(イギリス)のオーストラリアン・オープン欠場を忘れる手助けをしている。
オーストラリア・メルボルンで開催されている「オーストラリアン・オープン」(1月15〜28日/ハードコート)。
エドマンドは日曜日に、自分より10歳年上の――33歳のアンドレアス・セッピ(イタリア)を6-7(4) 7-5 6-2 6-3で倒し、キャリアで初めてグランドスラム大会のシングルスで準々決勝に進出した。
エドマンドと言えば、メルボルンパークの統計シートはマレー関連のことでいっぱいだ。オーストラリアン・オープンの決勝で5度敗れ、3度グランドスラムで優勝したマレーは、今月上旬に腰の手術を受けたため、今回のオーストラリアン・オープンを欠場していた。
ヨハネスブルグ生まれのエドマンドは、1985年の準々決勝でジョン・ロイド(イギリス)が敗れたとき以来の、オーストラリアン・オープンのベスト8に進出したマレー以外のイギリス人だ。彼はプロ化以降の時代にグランドスラム大会の準々決勝へ進出したイギリス人としては8人目にあたるが、その回数が30回のマレーの記録には、まだまだ到底至らない。
とはいえ、マレーという名でないイギリス人にとって、ここまで勝ち進むというのはかなりいい成績であり、エドマンド自身、追加的注目が集まっていることに気づいている。
「ソーシャルメディアとかにより多くのメッセージが送られてきていると思う。言うまでもなく、試合に勝てば勝つほど、より注目されるようになっている」とエドマンドは言った。「これもちろん、励ましになることだよ」。
ATPランキングで現在49位のエドマンドは、明らかに未完成であり、これからの努力次第で伸びるだろう発展途上の選手だが、正しい方向に向かって進んでいる。彼はすでに、1回戦で昨年のUSオープン準優勝者のケビン・アンダーソン(南アフリカ)を、3回戦でニコラス・バシラシビリ(ジョージア)を5セットの戦いの末に破っていた。世界12位のアンダーソンに対する勝利は、エドマンドにとってキャリア最高のパフォーマンスだった。
エドマンドは、自分のテニスに実質的に施した大きな変化を指摘することができなかった。つまり、おそらくそれはすべてメンタル的なものなのだろう。
「僕は必要な瞬間によりよい決断を下している。あるいはより賢いテニスをプレーしている」とエドマンドは言った。「勝利と敗北の間にあるのは非常に小さな差とバランスだ。これまでも常にそういうものだった」。
セッピは、エドマンドに感銘を受けていた。
「彼は非常にいいプレーをした。第3、4セットでは勢いをつかんでいたよ」とセッピは言った。「印象的なパフォーマンスだった」。
エドマンドの準々決勝の相手は、第3シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)だ。ディミトロフは日曜日に4セットの戦いの末、ニック・キリオス(オーストラリア)を倒していた。ディミトロフはまた、彼にとって今年初の大会だった「ブリスベン国際」で、エドマンドを3セットで下してもいた。
「つい2週間前にカイルと対戦した」とディミトロフは言った。「今日スイッチが入ったという感じだ。次の試合ではよりよいプレーができるよう願っている」。
エドマンドは、ブリスベンでの競った末の敗戦から、自信をくみ取るつもりだと言った。ブリスベンでは、キリオスが準決勝でディミトロフを倒して優勝していた。
「僕はいいプレーをした。もちろん、そこからよかった部分を取って自信にできる」とエドマンドは言った。「たぶん、よりうまくできるはずのこともいくつかある。(準々決勝では)そうするよう努めるよ」。(C)AP(テニスマガジン)
※トップ写真はカイル・エドマンド(イギリス)
Photo: MELBOURNE, AUSTRALIA - JANUARY 22: Kyle Edmund of Great Britain poses at Grand Slam oval on day eight of the 2018 Australian Open at Melbourne Park on January 22, 2018 in Melbourne, Australia. (Photo by Vince Caligiuri/Getty Images)
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