世界トップ3を連破したクレイチコバがWTA1000大会のシングルスで初優勝「今週は自分のベストテニスを見せられた」 [ドバイ選手権]

写真はWTA1000大会のシングルスで初優勝を飾ったバーボラ・クレイチコバ(チェコ)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦「ドバイ・デューティーフリー・テニス選手権」(WTA1000/アラブ首長国連邦・ドバイ/2月19~25日/賞金総額278万8468ドル/ハードコート)の女子シングルス決勝でバーボラ・クレイチコバ(チェコ)が第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)を6-4 6-2で倒し、昨年10月のオストラバ以来となるツアー6勝目を挙げた。

 今大会でのクレイチコバは2回戦で第7シードのダリア・カサキナ(ロシア)、準々決勝で第2シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)、準決勝では第3シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ)を破っており、世界トップ3を含む4人のトップ10プレーヤーを倒してWTA1000大会のシングルスで初の栄冠に輝いた。

「今週は自分のベストテニスを見せられたと思うし、自分のプレーには本当に満足している。プレーの内容だけでなく、メンタル面で崩れることがなかったことも凄くうれしいわ。今週はコートで起きたすべてのことを楽しむことができた」とクレイチコバは試合後の記者会見で語った。

「2回戦でほとんど負けかけていた試合に勝てたことが自身になったの。そこから試合ごとにどんどんいいプレーができるようになったと思う。(同じ大会で世界トップ3全員に勝ったことについては)物凄く名誉なことだわ。大きな成果であり、自分が世界最高峰の選手たちと張り合えるのだという自信になるはずよ」

 勝ち上がる中で掴んだ手応えもあり、クレイチコバはシフィオンテクに対する決勝を前に静かな自信を滲ませていた。昨年のオストラバ決勝に続いて連勝したクレイチコバは、シフィオンテクとの対戦成績を2勝2敗のタイに追いついた。

 第1セットは先行するクレイチコバにシフィオンテクが追いつきクレイチコバが抜き返すというデッドヒートとなったが、4-4からラブゲームでブレークしたクレイチコバが合計8ポイントを連取して締めくくった。第2セットはサービスキープで進んだが、クレイチコバが1-2から最後の5ゲームを連取して勝利を決めた。

 上位の選手に対する強さを発揮したクレイチコバは、「私はチャレンジが大好きなの。本当にタフな相手と対戦するときは、とにかくぶつかってみて自分がどこまでやれるのか試してみたいから余計にやる気が湧いてくるわ」と秘訣を明かした。

「イガとプレーするときは苦しまなければ勝つことなんてできない。彼女はどんなボールにも追いつき、素晴らしいショットを打ってくる。それでいて長いラリーも苦にしないから大変だけど、私はその覚悟ができているから大丈夫よ」

 かつてはダブルス巧者として知られ、シングルスでは比較的遅咲きだった27歳のクレイチコバは「優勝するというのは常に素晴らしいことだけど、特にこのドバイのような大きな大会では尚更だわ。私は2年前にここで決勝に進出し、それをきっかけにシングルスでも活躍できるようになったからドバイは特別な場所なの」と話した。

「間違いなく、この先もシーズンを通してこの勝利を心にとどめておくわ。これからも決勝や私が大好きなビッグマッチに勝てるよう、ふたたび強くなるために頑張るだけよ」

 これに先立ち行われたダブルス決勝では、ベロニカ・クデルメトワ/リュドミラ・サムソノワ(ともにロシア)がチャン・ハオチン/チャン・ラティーシャ(ともに台湾)とのノーシード対決を6-4 6-7(4) [10-1]で制して優勝を飾った。


女子ダブルスで優勝を飾ったベロニカ・クデルメトワ(ロシア/右)とリュドミラ・サムソノワ(ロシア)(Getty Images)

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写真◎Getty Images

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