ナダルが右膝の故障のため棄権、不安を残す [ロレックス・パリ・マスターズ]
金曜日、ラファエル・ナダル(スペイン)が「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/10月30日~11月5日/賞金総額427万3775ユーロ/室内ハードコート)の準々決勝を棄権し、ATPファイナルズへの出場が可能か否かもわからなくなった。
パブロ・クエバス(ウグルアイ)を倒した3回戦での3セットマッチの間、右膝にテーピングを施していた第1シードのナダルは、予選を勝ち上がったフィリップ・クライノビッチ(セルビア)に対する試合をプレーすることはできない、と言った。
「棄権しなければならない。もちろん僕にとって非常に厳しい決断だ。特にここパリではね。パリは僕のキャリアでもっとも重要な町だから」と、パリでのフレンチ・オープンで10度優勝を遂げているナダルは言った。
「タフな状況だがベストは尽くした。今日プレーするよう努めるために、昨夜、治療を受けたんだ」
彼は12日から始まるロンドンでのATPファイナルズでプレーできるか否かについては、はっきり言及しなかった。
「ロンドン云々ではなく、長期の展望が大切だ」とナダルは言った。「可能な限り長くテニスをプレーすることが重要なんだ」。
31歳のナダルは右膝の状態を判断するため、医師の診察を受けて意見を求める、とも言い添えた。
「上海のあとにもやったように、家に戻って医師の診察を受けるよ」とナダルは言った。「様子を見てみよう。僕は治療を受けることになる。過去にはそれがうまく効いたんだ」。
対クエバス戦では試合が進むにつれ、ナダルの動きは制限されているように見え、彼はコート上で通常のスピードと動きのよさを欠いていた。あとは自分のサービスをキープすれば勝利というゲームで、ダブルフォールトしたときのナダルは、ほとんど膝のバネを使えないような状態だった。
「昨日は試合中の痛みがあまりに大きかった。それでも僕は中断したくなかったんだ」とナダルは言った。「戦いを途中で放棄するのは好きじゃない」。
ナダルは、昨シーズンのかなりの期間を手首の故障のためにスキップしたあと、復帰して10度目のフレンチ・オープン優勝と、3度目のUSオープン優勝を果たし、グランドスラムでの獲得タイトル数を「16」に伸ばした。
彼は今年を、オーストラリアン・オープン決勝でのロジャー・フェデラー(スイス)に対する5セット末の敗戦で始めた。フェデラーは今年、さらに3度ナダルを倒していた。
ナダルは過去にも膝の故障に苦しめられたことがあり、パリ・マスターズでプレーを続けることにより、リスクをおかすようなことはしたくないと考えた。ナダルはこれまで一度もパリ・マスターズで優勝したことはない。彼は、デビュー戦だった2007年に一度だけ決勝に至ったことがあり、そのときにはダビド・ナルバンディアン(アルゼンチン)に敗れていた。
しかしナダルはキャリア4度目、そして2013年以来となる年末最終世界ランキング1位の座を確実にするために十分なことを、この大会の中ですでにやっていた。(C)AP(テニスマガジン)
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