「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・メルボルン/本戦1月15~28日/ハードコート)の大会4日目の2回戦でスタン・ワウリンカ(スイス)を6-2 6-1 6-4で倒したテニス・サングレン(アメリカ)の人気が急上昇している。

 自分の名前をいじったジョークはすべて聞き尽くしたというサングレンは、いまではコーヒーを注文するときも偽名を使うという。

「“デビッドです”とか言ってコーヒーを注文するんだ。いつも、いつも、名前がテニスだとかいろいろ言われたくないんだ。特に朝一から、そんな会話に付き合ってられない」とサングレンは語った。

 ワウリンカを倒した2回戦の番狂わせにより、その名は一躍人々の間に知られるようになった。彼自身は、人々が名前よりも、自分のプレーについて話題にしてくれることを望んでいるようだ。

 昨年のサングレンの急上昇は、誰も予想していなかった。2016年のUSオープンでワウリンカが優勝した姿を、サングレンはバーでビールを飲みながらテレビ観戦していたという。そのころのランキングは263位で、USオープンは2週間以上前に予選1回戦でとっくに敗退していた。

「“テレビで見るトッププレーヤーのように自分はなれるのだろうか?”と思って見ていた」そうだ。

 2017年初頭にブレイクスルーが始まった。ツアー下部のチャレンジャー大会2つに優勝し、さらにもうひとつで準優勝。その結果、フレンチ・オープン本戦へのワイルドカードを獲得したのだ。それが、グランドスラムでのデビューとなった。

 サングレンはロラン・ギャロスの1回戦で敗退。それでも、その後も結果は出し続けた。昨夏のワシントンDC(ATP500)2回戦で相手のニック・キリオス(オーストラリア)が棄権したために勝利が転がり込み、初めてトップ100に入った。

 現在97位のサングレンは、ワウリンカから生涯もっとも大きな勝利を挙げた。オーストラリアン・オープン3回戦進出は、もちろんメジャー大会の最高成績だ。

「フューチャーズやチャレンジャーを3、4年戦っていると、目標がぼやけてしまうんだ。ほかの理由でテニスをプレーしてしまう。お金や注目を浴びるためではなくなってしまう。テニスをするのが好きだから、ツアーを周るのが楽しいからプレーするんだ。それがなかったら、ここまでのキャリアで注目もされず、お金もたくさん稼げていないから、とっくにやめていたと思う」

 26歳のサングレンの3回戦の相手は、22歳のマクシミリアン・マルテレル(ドイツ)で、2人の注目度は高まっている。94位のマルテレルはサングレンよりも経験が浅く、今大会の1回戦勝利がツアーレベルでの初勝利だったのだ。

 この2人のどちらかがグランドスラムの第2週に勝ち進み、少なくとも19万2000ドル(約2100万円)の賞金を手にすることになる。

「一つひとつ、前に進んでいきたい。マラソンだって最初から最後まで全力で走り抜けるわけじゃない。一歩ずつ、1kmずつ進んでいくんだ。そして、走り終えたときに振り返ってみて“すごい!”と実感する。土曜日は大きなチャンスがあると思う。すごく楽しみだ」とサングレンはコメントした。

 “テニス”の名前はスウェーデン人の曽祖父から受け継がれたものだ。メルボルンパークでの活躍のあとであれば、自分の名前が話題になっても気にならないという。

「今後は、“次に説明するのが最後になる”と思って、名前について説明するつもりだ。名前も自分の一部だし、話題になるのには慣れているよ」とサングレンは笑顔を見せた。(C)AP(テニスマガジン)

※2回戦でスタン・ワウリンカ(スイス)を破ったテニス・サングレン(アメリカ)
MELBOURNE, AUSTRALIA - JANUARY 18: Tennys Sandgren of the United States celebrates match point in his second round match against Stan Wawrinka of Switzerland on day four of the 2018 Australian Open at Melbourne Park on January 18, 2018 in Melbourne, Australia. (Photo by Mark Kolbe/Getty Images)

This article is a sponsored article by
''.