オーストラリア・メルボルンで開催されている「オーストラリアン・オープン」(1月15~28日/ハードコート)の大会13日目。

 カロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)は、ついに初めてのグランドスラム・タイトルを獲得する前に、43回のグランドスラム大会出場と、失敗に終わった2度の決勝での試みを必要とした。

 女子シングルス決勝を、7-6(2) 3-6 6-4のフルセットの戦いの末に制したあと、ついにチャンピオンとなったウォズニアッキがやった最初のことのひとつは、この日の相手となったシモナ・ハレプ(ルーマニア)に謝ることだった。

「ごめんなさい。ダフネを抱擁するために、少しだけ時間を取るわね」とウォズニアッキは、女子シングルス・チャンピオンのためのトロフィを抱きしめながら言った。

「私はこの瞬間を、本当に長い年月の間、夢見ていた。私は今、ここにこうしていること――それは夢の実現なの」

 2009年USオープンで初めてのグランドスラム大会決勝進出を果たし、そこでセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)にストレートで敗れた日から7年半後、ウォズニアッキは長いこと自分に付きまとっていた、『しかし一度もグランドスラム大会で優勝したことがない』という脚注を、取り去ることができるようになったのだ。

「私はもう決して、グランドスラム大会で優勝することなしに世界1位でいることについての質問をされることはないわね」とウォズニアッキはコートを離れてから言った。

 また、彼女は6年ぶりに世界1位の座を取り戻すことになる。プロ化以降の時代で、ある者が一度1位の座を失ってからまた返り咲くまでの時間的ギャップとしては、これは最長記録だ。世界ナンバーワンへの復帰は、第1シードのハレプを破ったことからくる、もうひとつの実りだった。

 27歳のデンマーク人、ウォズニアッキが、ダフネ・アクハースト・メモリアル・カップを掲げてロッド・レーバー・アリーナを巡っている間、スタジアムのスピーカーからは、ニール・ダイヤモンドの『スウィート・カロライン』が流れていた。

 ふたりのメルボルンパークでの対決の前に、ウォズニアッキは2009年と2014年の2度、USオープンの決勝で敗れており、ハレプの方はフレンチ・オープン決勝でやはり2度、苦杯をなめていた。

 ともに一度もグランドスラム大会で優勝したことのない世界1位と2位の選手が、グランドスラム大会の決勝で対決したのは、オープン化以降の時代で初の出来事でもあった。

 そのため、プレッシャーは大きかった。

 オーストラリアン・オープンのファイナリストの双方が、決勝に至る前にマッチポイントをセーブしていた例も、オープン化以降の時代で初めてのことだ。そのため、ある意味ではプレッシャーは軽減されていたかもしれない。更にハレプの場合は、決勝に至るために複数の試合でマッチポイントを凌いだ初のプレーヤーだった。

 彼女は3回戦で3つマッチポイントをセーブし、第3セットで劣勢を覆して15-13でローレン・デービス(アメリカ)を倒した。また、アンジェリック・ケルバー(ドイツ)に対する準決勝でも、やはりマッチポイントを凌いで勝利をつかんでいた。

 ウォズニアッキは、2回戦のヤナ・ファット(クロアチア)に対する試合でマッチポイントを凌ぎ、試合後、「ほとんど負けかけた今、残りのすべてはボーナス」という意味で、大会の残りの期間は『ハウスマネー(賭けから元金を引いた純利益)でプレーするようなものだから』リラックスしている、とコメントしていた。

 そんなわけでふたりともが、2時間49分を要したこの試合でサイコロを投げた。それは、長く手に汗握るラリーと、10回のサービスブレーク――第3セットでの8ゲーム間での6つのブレークを含む――のあった、最後までどちらに転ぶかわからない接戦だった。

「今日が厳しい日であることはわかっている」とウォズニアッキはハレプに言った。

「ごめんなさい、今日、私は勝たなければならなかった。でも将来、私たちはきっと多くの試合をプレーするでしょう。信じられないような試合、信じられないような戦いを。もう一度言うわ、ごめんなさい」

 左足首の故障を押してプレーしていたハレプは、第3セットで先にブレークを許しながらも巻き返し、一時は4-3とリードを奪い返した。ウォズニアッキはそこでメディカル・タイムアウトをとって左膝にテープを巻いてもらい、この悪い流れから抜け出した。

「今、話をするのは難しい。彼女(ウォズニアッキ)は驚くべきプレーをした」とハレプは言った。

「私にとって、素晴らしい大会だった。私は足首に故障を負い、あまりいいスタートを切れなかったのだけれど、すべての試合でベストを尽くしたいと思い、それが、私が実際にやったことだった。もちろん、今日勝てなかったことは悲しいけれど、カロラインは私より上だった」

 明らかに失望していたハレプだが、それでも最後には小さな笑みを浮かべてこう言い添えた。

「3度目の挑戦でやってのけられなかったのは悲しいけど、もしかすると4度目は、幸運に恵まれるかもしれない」

 ウォズニアッキが待ちわびた、初のグランドスラム・タイトル――チャンピオンが初優勝者だったのは、ここ4回のグランドスラム大会で3度目のこととなる。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はダフネ・アクハースト・メモリアル・カップを抱きしめるカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)
MELBOURNE, AUSTRALIA - JANUARY 27: Caroline Wozniacki of Denmark poses for a photo with the Daphne Akhurst Memorial Cup after winning the women's singles final against Simona Halep of Romania on day 13 of the 2018 Australian Open at Melbourne Park on January 27, 2018 in Melbourne, Australia. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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