デビスカップの開催方法が全面的に見直され、ひとつの開催地で18ヵ国によるテニスのワールドカップという、世界最高峰の魅力的な男子テニスの大会に変更される可能性が浮上している。

 2019年より、シーズンの終わりに総額2000万㌦(約21億円)を超える規模の大会の開催について、テニス界のスターの中で、アンディ・マレー(イギリス)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)はポジティブな反応を示している。

「我々が今起こしている変化は、トッププレーヤーにとってより魅力にあふれ、具体的なものになるだろう」とITF(国際テニス連盟)のデビッド・ハガティ会長はAP通信の取材に応えた。

 1900年に創立されたデビスカップは近年、ツアーカレンダーが過密日程となっている影響で多くのトップ選手が出場を辞退しており、その妥当性、価値を証明するのに苦労している。

 今回の刷新により、これまで2月、7月、9月と11月と年間を通して4週に開催されてきた現在のフォーマットから、デビスカップ決勝が行われる11月に7日間で行われるテニスのワールドカップに変更されることになる。ラウンドロビンで始まり、ベスト8以降はノックアウトステージの方式となる。すべての対戦は3セットマッチで、シングルス2試合、ダブルス1試合によって行われる。ワールドグループの16ヵ国は自動的に出場権を得られ、残り2ヵ国は何らかの方法で選ばれることになる。

 この大会と同時に、ラウンドロビンで敗退した8ヵ国と、各地域のグループⅠを勝ち抜いた計8ヵ国によるプレーオフも行われる。プレーオフの勝者は、翌年の本大会への出場権を得られる。また、グループⅠ、Ⅱのフォーマットに変化はなく、現状のホーム&アウェー方式での対戦が、現行と同様に年間3週に行われる。グループⅢ、Ⅳも変わらず、1週間をかけて行われるラウンドロビン方式が継続される。

「2019年11月の大会でプレーする選手はその1年前には発表されるため、それぞれの選手はツアーの予定、どの大会にプライオリティーを置くかなど、事前に決めることが可能になる。まだ不確定要素もあるが、選手がこの新たな大会に出場しやすいように工夫が凝らされている」とハガティは電話インタビューで答えた。

 今回の変更案は、FCバルセロナに所属するスペイン代表のジェラール・ピケによって創設された投資グループ「Kosmos」によって考案された。Kosmosは、ピケと親交の深く、楽天株式会社のCEOを務める三木谷浩史が投資を行っている会社でもある。契約は25年間で30億ドル(約3200億円)と言われている。

 ピケはこのオーバーホールを大きく後押しした人物のひとりだ。先週の土曜日、彼は、自身が出場するスペインリーグの試合が行われる数時間前に、自らバルセロナにあるITF支部に出向き、今回の案を提出した。

「KosmosはITFとタッグを組むことにワクワクしている。このパートナーシップにより、デビスカップを新たなステージに導き、誰もが見たいと思う世界トップ国のトッププレーヤーによるテニスのワールドカップが実現するだろう」とピケは語った。

「ピケは事前に選手たちや選手会と話し合いを持ち、選手たちもこの案をとてもポジティブにとらえている。私自身は直接話していないが、ジェラール(ピケ)はこの数日間話し合いを持ち、マレーやジョコビッチから好意的なコメントをもらっている」とハガティはピケに信頼を寄せている。

 ITFはこの提案を前向きに受け止めており、8月にフロリダで行われる総会で3分の2の賛成が得られれば、正式に承認されることになる。

 ハガティは、この大会の開催地は今後4週間から6週間の間には決まると発言。すでにアメリカ、アジアなどの都市が開催地に立候補する意向があるようだ。

 この大会の直後に、ATPツアーファイナルズ(室内ハードコート)に出場する選手のことも考え、第1回大会はハードコートで行われることが決まっている。

「この大会規模に見合ったワールドクラスの開催都市を探している。スポーツとエンターテイメントがひとつになり、ファンが喜んで行きたいと思う場所が理想だ」とハガティはコメントした。

 ハガティはさらに「これはITF、そしてテニス界全体にとって大きな変革になるだろう」と付け加えた。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はデビスカップのトロフィー
NOTTINGHAM, ENGLAND - JUNE 11: Davis Cup Trophy is on display at WTA Aegon Open Nottingham on day six of the WTA Aegon Open on June 11, 2016 in Nottingham, England. (Photo by Jon Buckle/Getty Images for LTA)

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