「BNPパリバ・オープン」(ATP1000/アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズ/3月8~18日/賞金総額890万9960ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第1シードのロジャー・フェデラー(スイス)がボルナ・チョリッチ(クロアチア)に5-7 6-4 6-4の挽回勝ちをおさめた。

 この勝利でフェデラーは今季の成績を、年のスタートとしてはキャリア最高の17勝0敗に更新し、インディアンウェルズで記録的6度目のタイトルを獲るチャンスを手に、決勝に歩を進めることになった。

「僕は思い切って打っていった。僕は待ってはいなかった。僕は常に、正しい判断を下していた」とチョリッチは言った。

「彼はただ、ああいう特別な瞬間に、より優れた選手だったんだ。最後には、彼は切り抜けていた」

 とはいえ、かろうじてだった。

「僕は負けていてもおかしくなかった」と試合後、フェデラー本人さえが言っている。

 彼は日曜日の決勝で、第6シードのフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)と対戦する。デル ポトロは第32シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)をわずか66分のうちに6-2 6-3で退け、今季10連勝目、故障に煩わされたそのキャリアで400度目となる勝利を挙げた。

「彼のサービスがあまり強くなかったのは驚きだった。両方のセットで、僕は非常に迅速に彼のサービスゲームをブレークすることができた」とデル ポトロは言った。

「おかげで試合の舵を握ることができたんだ」

 フェデラーはデル ポトロに対して通算成績18勝6敗で、その敗戦のうちのふたつは、USオープンで起きている。デル ポトロが優勝した2009年決勝、そして昨年の準々決勝だ。

「フェデラーに対してプレーするのは大好きだよ」とデル ポトロは言った。

「彼に対し、自分が僕がどれほどのレベルであるかを見る、いいチャレンジになるだろう」

 この準決勝でのフェデラーは、5-7 2-4の劣勢から挽回し、2度チョリッチのサービスゲームをブレークしつつ、第2セットの最後の4ゲームを連取した。彼がブレークを果たしたのは、このときが初めてだった。

「容易には起きなかったよ。僕は、自らそれを取りにいかなければならなかった」とフェデラーは言った。

「窮地で勝負強く戦うタフさを持たねばならず、自信を持ち、経験も積んでいる必要がある。恐らく僕は今この時点でそのすべてを少しずつ持っており、それが今日、僕が勝った理由だと思う」

 第3セットには、5度のブレークがあった。フェデラーは3-4とリードを奪われていたが、そこから、2度のデュースのあとにブレークに成功。最後の3ゲームを取って、2時間20分の苦闘に終止符を打った。

「だからこそ、彼はチャンピオンなんだよ」とチョリッチは言った。

 マッチポイントでは、チョリッチの逆クロスのフォアハンドがアウトとコールされ、チョリッチはこの判定にチャレンジしたが、ラインシステムはボールがはっきりとサイドラインの外だったことを示していた。

「僕はアグレッシブだったし、彼を限界まで追い詰めていたが、最後には、彼の方がよりよいプレーヤーだった」とチョリッチは言った。

「彼がへたばるだろうと思っていたのが、そうではなかった。彼は試合の中に、すごく、すごく長くとどまり続け、僕はもはや踏ん張り続けられなくなってしまった」

 フェデラーが、こうもいい成績でシーズンを始めたのは、2006年以来のことだった。2006年、彼は年の最初の16試合に勝ち、最終的に92勝5敗の戦績を謳歌した。

 この日のフェデラーは、彼にしては稀な、11時からの試合をプレーしていた。ATPツアーによれば、彼は2006年以来、こうも早い時間にプレーしていなかったという。その慣れない時間帯が彼の体のリズムを狂わせていたことは、彼がコートの至るところでミスを犯し、セカンドセットの後半まで、チョリッチのサービスゲームをブレークできないでいたことに表れていた。

「本当に起きたばかり、という感じだった」とフェデラーはコート上のインタビューで言った。

「今日は早かった。9時15分にパスタを食べたが、おいしかったよ」

 チョリッチに第1セットを奪われるまで、フェデラーはこの大会でセットを落としていなかった。

 第2セットで0-2と劣勢に立たされていたとき、観客たちは大きな声援や喝采によって、フェデラーからよりよいショットを引きだそうと努めているかのようだった。

「ボルナは素晴らしい試合をプレーしたよ。彼は非常に安定していた」とフェデラーは言った。

「彼がなぜ多くのプレーヤーに問題をもたらすのか分かる。彼は、これからただただよくなっていくばかりだろう」

 21歳のクロアチア人、チョリッチはこの日、彼にとって初のATPマスターズ1000の準決勝を経験した。月曜にATPランキングが更新されるとき、彼は階段を13段上がって36位にまで跳躍していることになる。

 36歳にしてふたたび世界1位の座に就いたフェデラーは、マスターズ1000で27度優勝した経験を持つ。

 若手の台頭が目立った今大会で、チョリッチは、目覚ましい活躍を見せた20歳そこそこの選手の一角だった。女子では、ダリア・カサキナ(ロシア)と日本の大坂なおみ(日清食品)というともに20歳の選手が、よりランキングの高い選手たちを数人ノックアウトしたのちに、決勝で対決することになった。

 デル ポトロは、テニス生命をも脅かした2010年の右手首の故障、また2014年と15年に受けた左手首の手術から苦労の末に回復し、復活した。今季の彼はここまで16勝3敗で、アカプルコでタイトルを獲得している。

「(デル ポトロとは、)彼が故障する前にプレーしたことはなかったのだが、おそらく彼のバックハンドは、そのフォアがあまりに強いために、見逃されていたもののひとつだった」とラオニッチは言った。

「でも、彼のバックハンドはすごい。USオープンで優勝したときの彼が、どんな相手にも走り回ったりする自由を与えないような、すごいバックハンドのクロスを打つことができていたことを、僕は覚えている。彼はそれを、かなり取り戻しているよ」(C)AP(テニスマガジン)

※写真はロジャー・フェデラー(スイス)
INDIAN WELLS, CA - MARCH 17: Roger Federer of Switzerland returns the ball to Borna Coric of Croatia during the semifinal match at BNP Paribas Open - Day 13 on March 17, 2018 in Indian Wells, California. (Photo by Joe Scarnici/Getty Images)


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