ビーナス・ウイリアムズが3つのマッチポイントを覆して勝利 [マイアミ・オープン]

 アメリカ・フロリダ州マイアミで開催されている「マイアミ・オープン」(WTAプレミア・マンダトリー/3月20~31日/賞金総額864万8508ドル/ハードコート)の女子シングルス3回戦。

 ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)が最後のポイントでフォアハンドのウィナーを叩き込み、その日曜日の長いシーソーゲームで勝利をもぎ取ったとき、彼女にはまだ、勝利の喜びにこぶしを上げ、ネット際で一回転するだけのエネルギーが残っていた。

 マイアミ・キービスケーンでのデビューから21年が経ったあとも、ここでの勝利はビーナスにとって祝うべき何かであり続けている。

 ビーナスは、早い段階でリードしたものの維持できず、終盤に劣勢に立たされ、それから第3セットで3つのマッチポイントを克服して、キキ・バーテンス(オランダ)を5-7 6-3 7-5で倒した。

 ビーナスは第1セットで5-0とリードしていたが、これを無駄にし、第3セットでは3-5と劣勢に立たされた。しかし彼女は、最後の4ゲームを連取して、ラブゲームでサービスをキープして勝利をつかんだのである。

「(状況が)よくないように見えたときもあった」とビーナスは声援を送ってくれた観客たちに向かって言った。

「でもだからこそ、最後のポイントまでプレーし続けるの。そしてだからこそ、私はテニスというスポーツが好きなのよ」

 大会開始からここまででもっとも暑かった日に、その試合には3時間近くがかかった。37歳のビーナスは今、次のラウンドで前年度覇者で第11シードのジョハナ・コンタ(イギリス)と対戦するために、迅速に回復しなければいけない。コンタは、第12シードのエリース・メルテンス(ベルギー)を6-2 6-1で倒し、これといった苦労もなく4回戦に駒を進めた。

 4度に渡りセット奪取まであと1ポイントと迫りながら落とした悲惨な第1セットのあと、ビーナスは体勢を立て直した。最終セットで、彼女は3-5から2つのマッチポイントを回避し、それから次のゲームで、もう一度マッチポイントを凌いでみせた。

 スタジアムは試合が終わる頃までにはほぼ満席になっていた。南フロリダに住み、長くキービスケーン・ファンのお気に入りであり続けてきたビーナスは、ファンたちの存在が頑張り続けることを促したのだと言った。

「皆が、私の後ろについていてくれるのだと感じたわ」とビーナスは観客たちに向かって言った。

「私の対戦相手はいいプレーをしていた。私には多くのチャンスがあり、彼女にも多くのチャンスがあった。あなた方、皆にとっても、見ていて本当に楽しい試合だったよう願っているわ」

 第8シードのビーナスは、1998年、1999年、そして2001年にこの大会で優勝していた。昨年彼女は準決勝に進出し、今年も、1回戦で敗れた妹セレナよりも長く生き延びている。

「ここが大好きなの」とビーナスは言った。

「ここでのタイトルは、私の最初の大きな勝利だった。ここには多くの素晴らしい思い出がある。今年、いま一度勝てるよう願うわ。どうなるかは決してわからないものよ」(C)AP(テニスマガジン)

※写真はビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)
KEY BISCAYNE, FL - MARCH 25: Venus Williams of the United States celebrates match point against Kiki Bertens of the Netherlands in their third round match during the Miami Open Presented by Itau at Crandon Park Tennis Center on March 25, 2018 in Key Biscayne, Florida. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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