“長い日曜日”を乗り越え、バーテンズがキャリア最大タイトルを獲得 [ボルボ・カーズ・オープン]
アメリカ・サウスカロライナ州チャールストンで開催された「ボルボ・カーズ・オープン」(WTAプレミア/4月2〜8日/賞金総額80万ドル/クレーコート)の決勝で、第12シードのキキ・バーテンズ(オランダ)が第5シードのユリア・ゲルゲス(ドイツ)を6-2 6-1と圧倒し、キャリア5勝目にして最大タイトルをつかんだ。彼女は過去11ヵ月の間に、5つのタイトルのうち3つを獲得したことになる。
土曜日に行われるはずだった準決勝2試合が雨のため日曜日に順延となり、ふたりはその日、2試合を連続してプレーした。
バーテンズは準決勝で第7シードのマディソン・キーズ(アメリカ)を、2つのタイブレークを含む6-4 6-7(2) 7-6(5)のスコアで制した。その試合は2時間42分かかったが、その間に、ゲルゲスは第8シードのアナスタシア・セバストワ(ラトビア)をーー中断となった際のスコア、第1セット4-4から試合を再開させーー7-6(5) 6-3で倒した。再開後にかかった時間は25分だった。
「私はもしかすると今朝(の準決勝で)敗れて、続きがなかったかもしれない。だから、決勝ではすべてを出してトライしよう」とバーテンズは考えた。
「そして、私は今ここでトロフィーを持っている」
おそらく、26歳で世界ランク27位のバーテンズにとって、そのトロフィーは重要な意味を持つものとなるだろう。
昨年5月にドイツ・ニュルンベルクで、同年7月にスイス・グスタードでツアー優勝を飾ったバーテンズは、2018年に入ると、今大会前までに7大会をプレーして6試合にしか勝っていなかった。
フルセットの準決勝を終えて、決勝を戦い始めたバーテンズは、疲れた様子を見せるよりも目の覚めるようなストロークを放ち、ゲルゲスのサービスをいきなり2度破って3-1とリードを奪った。さらに、もう一度サービスを破って6-2で第1セットを奪取。第2セットも2度サービスを破って、自身は一度もゲルゲスにブレークチャンスを与えず6-1で試合を終えた。
わずか58分しかかからなかった試合に、(もしかすると)早く終了してほしくない観客たちが、お祝いの瞬間を遅らせようとしていた。
ゲルゲスは準決勝でセバストワを素早く倒したことで、フルセットの準決勝を戦ったバーテンズより、明らかにエネルギーがあると思われた。だが決勝でのゲルゲスは、逆にバーテンズにエネルギーを与えてしまうようなエラーをおかした。
「準決勝を戦うときから、私は精神的な努力を惜しまなかった」と世界ランク13位のゲルゲスは言った。
この一週間、ゲルゲスは相手に対してどのように戦えばよいか、うまく答えを見つけ出してきたという。だが、バーテンズとの決勝では、それが空っぽになってしまったそうだ。
「ただ重要なことは、最後にはその解決方法を、どのようにすればよいかがわかることよ」とゲルゲスは言い添えた。
バーテンズがマッチポイントを迎えたとき、ゲルゲスのショットが長くなり、ついに大会は終わりを迎えた。バーテンズはラケットを空中に放り投げると、両腕を上げて勝利をかみしめていた。(C)AP(テニスマガジン)
※写真はキキ・バーテンズ(オランダ)、3月のインディアンウェルズで撮影
INDIAN WELLS, CA - MARCH 10: Kiki Bertens of the Netherlands returns a forehand to Serena Williams during the BNP Paribas Open on March 10, 2018 at the Indian Wells Tennis Garden in Indian Wells, California. (Photo by Jeff Gross/Getty Images)
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