両国ベストメンバーの選出に、ワールドグループ復帰への思いの強さ表れる [フェド杯プレーオフ 日本対イギリス]
ITF(国際テニス連盟)が主催する女子テニスの国別対抗戦「フェドカップ(フェド杯)」のワールドグループ2部プレーオフ「日本対イギリス」(4月21、22日/兵庫県三木市・ブルボンビーンズドーム/室内ハードコート)の組み合わせ抽選が20日、同会場にて行われた。
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日本が最後にワールドグループを戦ってから早や4年が経つ。プレーオフ進出も3年ぶりとあって、1年ぶりにエースの大坂なおみ(日清食品)も出場する今回のチャンスを逃したくない。
土橋登志久監督は「アジアの強豪の中を勝ち抜いてきた。自信を持って臨んでほしい」と監督自身が自信を持って送り出すチームだ。アジア・オセアニアゾーン1部を勝ち上がったメンバーの中には、大坂がいなかったのだからチーム力の大幅向上に期待するのは当然だろう。
しかし、〈積年の思い〉ではイギリスにかなわない。何しろ2005年に現行方式となってからはまだワールドグループでプレーしたことがなく、復帰となれば25年ぶりとなる。世界ランク23位のジョハナ・コンタ(イギリス)と同77位のヘザー・ワトソン(イギリス)という国内のトップ2を擁し、本気度は全開だ。
コンタもワトソンも、大坂と同じく、アメリカ・サウスカロライナ州チャールストンからの来日となった。このあとヨーロッパのクレーコート・シーズンが本格的に始まることを考えれば、遠い日本に来て、しかもクレーではなくハードコートで戦うというスケジュールは相当厳しい。
しかし、コンタは「確かにタフだけど、自分の国を代表することは何よりの誇り。チームで戦うことはすばらしい財産になる」と笑顔で語る。
大坂もまた「去年、フェドカップを初めて経験して楽しかった。日本のチームとして戦うことは、個人戦よりもプライドを感じる。明日も楽しみたい」と話し、先月、インディアンウェルズでの優勝以降かなり疲労が溜まっていたが、好きな東京などでリフレッシュもできたようだ。
そんな大坂見たさもあって、席数2500の会場ではやや狭く、すでに土日ともにチケットはほぼ完売だという。
そして抽選の結果、その大坂が初日の1試合目にワトソンと戦うことになった。昨年のトロントで一度対戦しているが、ワトソンの途中棄権で終わっている。続いて、奈良くるみ(安藤証券)が過去1勝5敗と負け越しているコンタに挑む。
最大の注目は2日目の第1試合となるエース対決。世界ランクは22位と23位だが、コンタは昨年のマイアミ・オープンで優勝しており、プレミア・マンダトリーのチャンピオン同士の対決である。今週末に行われる他の国の顔ぶれを見てみても、両国ともにこれほどレベルの高いエースを擁し、〈ベストメンバー〉を揃えたケースはそう多くない。
「大坂選手に目がいきがちだが、奈良選手も力があるし、加藤(未唯)選手も去年は東京で決勝までいっています。油断できない選手ばかり。でもそれはイギリスチームも同じで、私は全メンバーを大きな信頼を持って送り出します」とイギリスのアン・ケタボンヌ監督は言う。
質の高いチーム戦に期待したい。
(ライター◎山口奈緒美)
※文中の世界ランクは4月16日付
第1日 4月21日(土) 13時00分~
第1試合 大坂なおみ(日清食品:単22位)vs ヘザー・ワトソン(単77位)
第2試合 奈良くるみ(安藤証券:単100位)vs ジョハナ・コンタ(単23位)
第2日 4月22日(日) 12時00分~
第3試合 大坂なおみ(日清食品:単22位)vs ジョハナ・コンタ(単23位)
第4試合 奈良くるみ(安藤証券:単100位)vs ヘザー・ワトソン(単77位)
第5試合 加藤未唯(ザイマックス:複55位)/二宮真琴(橋本総業ホールディングス:複40位)vs アンナ・スミス(複48位)/ガブリエラ・テイラー(複499位)
※ルールにより第2日目は試合数および試合形式を変更して行う場合あり
※写真はインディアンウェルズの大会での大坂なおみ(日清食品)
INDIAN WELLS, CA - MARCH 14: Naomi Osaka of Japan watches her backhand in her match against Karolina Pliskova of the Czech Republic during the BNP Paribas Open at the Indian Wells Tennis Garden on March 14, 2018 in Indian Wells, California. (Photo by Harry How/Getty Images)
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