錦織圭(日清食品)は、ベストの状態に戻っているように見える。

「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月15~22日/賞金総額523万8735ドル/クレーコート)のシングルス準決勝で、世界4位で第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を3-6 6-3 6-4で破った錦織は、日曜日の決勝で世界1位のラファエル・ナダル(スペイン)と対戦する。

 昨年8月に右手首の故障でコートを離れてから、競技に戻ってまだ3ヵ月の錦織だが、今大会の戦いぶりで、世界のベストプレーヤーの一人であることを示して見せている。

 息をのむような準決勝を戦っている間、私たちは錦織の浮き沈みを見たが、最後には、2016年のトロント以来のマスターズ決勝がかかるこの貴重な機会をつかもうという、彼の強い決意を見ることができた。

 第1セットの早い段階は、錦織もズベレフもトップゲームをプレーしていないことは明らかで、両者に多くのアンフォーストエラーがあった。ズベレフのほうが、その数は多かったが、よりウィナーを取りにいく姿勢を見せており、錦織よりも優勢であるようだった。

 第1セット3-3で、錦織のバックハンドのエラーがズベレフに最初のブレークを与えることになった。それをきっかけに流れはズベレフへ傾き、2ゲーム後、錦織がふたたびサービスを落とす。彼はリズム、タイミングが合っていないように見えた。

 ところが幸いにも、ズベレフのレベルが第2セット早々に落ちた。

 最初のゲームをブレークして錦織が2-0とリード。だが、彼はズベレフを突き放すことができず、すぐに2ゲームを与えて2-2となった。

 とはいえ、それは小さなことで、錦織のレベルは上がり始めていた。彼は早いタイミングでボールをとらえ、コーナーからコーナーへとズベレフを動かしてウィナーを重ねた。さらにドロップショットのウィナーで、ズベレフの体力を奪っていった。

 第7ゲームをブレークし、さらに第9ゲームをブレークした錦織が6-3で第2セットを奪い返した。

 第3セットになると、錦織は明らかにベストのプレーをしていた。第1ゲームでズベレフが2つのブレークポイントをつかんだが、錦織も次のゲームで2つのブレークポイントをつかんだ。

 ふたりの戦いは非常に魅惑的だった。特に錦織のいくつかのウィナーは目を見張るものがあり、中でもネットでのアクロバティックなプレーは素晴らしかった。

 3-3の次の第7ゲームで、錦織がブレークポイントをセーブして緊張感ある戦いを続ける。

 錦織から5-4でズベレフのサービス。0-30からズベレフがカムバックしてデュースとなった。ドロップショットを拾い、ネットに出たズベレフに対して、錦織がボディ目掛けてフォアハンドを叩く。反射的なボレーを強いられたズベレフは、そのボレーが長くなってマッチポイントとなった。

 最後は、ズベレフがバックハンドを打ち損ない、うなだれた一方で、錦織は小さく右手でガッツポーズをつくった。

「すごくいい感じ。この大会はまだ2回目の出場だけど、いつも楽しんでプレーできる。またマスターズ1000の決勝に戻ることができてうれしい」と錦織は言った。

「ベストのレベルに近づいていると思う。試合するたび、よくなっている。今週のクレーコートの試合でリズムを取り戻すことができた。でも明日はそうはいかない。ラファはすごい勢いでコートを支配する。きっとタフになるだろう。彼を倒す方法はあると確信しているけれど、でも今週の彼を見ていると、かなり難しく見える」(取材・文◎GEORGES HOMSI)

男子シングルス決勝

ラファエル・ナダル(スペイン)vs 錦織圭(日本/日清食品)※試合開始(日本時間21時30分〜)

※写真は、アレクサンダー・ズベレフを破ったあとの錦織圭
MONTE-CARLO, MONACO - APRIL 21: Kei Nishikori of Japan reacts after his men's Semi-Final match against Alexander Zverev Jr. of Germany during day seven of ATP Masters Series: Monte Carlo Rolex Masters at Monte-Carlo Sporting Club on April 21, 2018 in Monte-Carlo, Monaco. (Photo by Julian Finney/Getty Images)

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