「攻めるプレー」で相手を上回った12歳以下優勝の齋藤咲良、本田尚也 [DUNLOP SRIXON CUP 全国選抜ジュニア]

「DUNLOP SRIXON CUP 全国選抜ジュニアテニス選手権大会 兼 ワールドジュニアテニス世界大会 代表選考会」(千葉県柏市・吉田記念テニス研修センター/5月17~20日/ハードコート)は大会最終日を迎え、14歳以下と12歳以下の男女シングルス決勝などが行われた。

 12歳以下の女子シングルス決勝は、第1シードの齋藤咲良(関東/ミナミグリーンTC)が第4シードの中里亜優菜(関東/荏原SSC)を7-5 6-1で下して頂点に立った。

 第1セットは互角の戦いが続いた。強烈なフォアで攻める中里に対し、齋藤は粘り強く返しながら、機を見て自らも攻めてポイントを奪う。2-1から齋藤がラブゲームでブレークすれば中里がすぐにブレークバック。4-4からは中里がブレークし、齋藤がすぐにブレークバックし、5-5となった。

 こう着状態に「1ポイント、1ポイントに集中して取ろうとした」という齋藤。サービスゲームをキープして6-5とし、続くリターンゲームをデュースに持ち込む。中里のゲームポイントをしのぎ、最初のセットポイントをものにして、第1セットを7-5で制した。

 第2セットも立ち上がりは互角だった。齋藤がデュースにもつれながらキープすると、中里のサービスゲームで何度もデュースになる長いゲームを齋藤が制して勢いに乗り、5ゲームを連取した。

「どんな状況でも最後まで諦めない」と中里が0-5から第2セットで初めてキープする粘りを見せる。だが、続くゲームで齋藤が絶妙なコントロールのドライブボレーを決めて、中里を振りきった。

「自分の攻めるプレーができた」と笑顔を見せた齋藤。中里の強打を粘って返してチャンスボールをきっちり決め、自らも積極的に攻めて頂点に立った。

男子12歳以下シングルス優勝の本田尚也(関東/サトウGTC)。安定した強いショットを武器に勝利を重ねた

 男子12歳以下シングルス決勝は、第5シードの本田尚也(関東/サトウGTC)が第8シードの前田透空(関東/吉田記念テニス研修センター)を6-2 6-3で倒した。

 第1セットは「緊張もあって足が動かなかった」という前田のショットが浅くなったところを本田が叩いてポイントを重ね、6-2で奪った。第2セットに入り、前田が反撃し、3-1とリードを奪う。だが、そこから「第2セットを失ってもいいから攻める」と覚悟を決めた本田が5ゲームを連取して一気に勝負を決めた。

「積極的に前に入って攻める、自分のプレーをすることが目標だったので緊張はなかった」と、優位に試合を進めた本田。「(優勝できて)最初はあまり信じられない感じだった」と勝利の瞬間を振り返った。

(編集部◎池田晋)

※トップ写真は12歳以下女子シングルス決勝をストレートで制した第1シードの齋藤咲良(関東/ミナミグリーンTC)
撮影◎小山真司/テニスマガジン

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