フランス・パリで開催されている「フレンチ・オープン」(5月27日~6月10日/クレーコート)の女子シングルス4回戦。

 マディソン・キーズ(アメリカ)はロラン・ギャロスで治療を受けながら、その目をテレビ画面に向け続け、友達のスローン・スティーブンス(アメリカ)が3セットの接戦の末に勝利をつかむところをじっと見ていた。

「最後には、すべてのポイントが生きるか死ぬかだったわね」とキーズは、スティーブンスが最終セット8-6にまでもつれた対カミラ・ジョルジ(イタリア)との3回戦について言った。

「彼女にロッカールームで会って『最後のほう、すごくハラハラしたわ!』と言ったら、『ナーバスだったの?』とか返してきたのよ」

 このふたりの若いアメリカ人は、もう約十年も互いを知る友達同士だ。彼女たちはフェドカップとオリンピック代表のチームメイトでもある。

 ふたりはグランドスラム大会決勝へのデビューをいっしょに飾りさえし、その際にはスティーブンスがキーズを倒し、昨年のUSオープン・タイトルを獲得していた。

 そして今、ふたりはまたもいっしょに日曜日のフィリップ・シャトリエ・コートにおいて、比較的簡単なストレートセットで4回戦を制して、初めてパリで2週目へ勝ち進み、ともに準々決勝進出者となった。

 第10シードのスティーブンスは、第25シードのアネット・コンタベイト(エストニア)を52分しかかけずに6-2 6-0 で下し、第13シードのキーズは、第31シードのミハエラ・ブザネスク(ルーマニア)を65分のプレーのあとに6-1 6-4で退けた。

 23歳のスティーブンスと25歳のキーズが、あと一度ずつ勝つと、ふたりは決勝進出を賭けて対決することになる。

「私はいつも、スローンがいい活躍をするのを見たいと思っている」とキーズは言った。

「私たち双方のために、何度にもわたって互いに対戦し合うポジションにいることができるといいと思うわ。私はいつも、彼女を応援している」

 スティーブンスもまた、友達の進撃ぶりを注意深く観察している。

「彼女は実際、私が見ている唯一の選手かもね。私は試合中に、彼女に『カモン! 何やっているのよ』とテキストメッセージを送ったりするだろうから」とスティーブンスはジョークを言った。

「彼女はここまでいいプレーをしているわ。言うまでもなくグランドスラム大会では、彼女は相手が誰であれ本当に強くなる。それが、マディのすごいところなんだと思うわ」

 常にレッドクレー上でプレーすることを好いているわけではない、ハードヒッターのキーズは、次のラウンドで世界ランク98位のユリア・プティンセバ(カザフスタン)と対戦する。プティンセバは、第26シードのバーボラ・ストリコバ(チェコ)を6-4 6-3で倒して勝ち上がった。

 スティーブンスの準々決勝の相手は、第14シードのダリア・カサキナ(ロシア)だ。カサキナは、2日がかりとなった試合で、今年のオーストラリアン・オープン・チャンピオンで第2シードのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)を7-6(5) 6-3で倒した。

 ウォズニアッキとカサキナが対戦した4回戦は、日曜日の夜、第2セットの途中で日没順延となっていた。カサキナは第1セットを7-6(5)で取り、試合が翌日に持ち越されることが決まったとき、ふたりは第2セットで3-3と競り合っていた。

 キーズとスティーブンスの双方が、今、4つのグランドスラム大会のすべてで準々決勝進出を果たしたことになる。

 スティーブンスは、ラリーを長引かせて困難を切り抜ける能力を持っており、これはクレーコート上でうまく機能する特質だ。とはいえこの日曜日まで、彼女はロラン・ギャロスの4回戦で、0勝4敗だった。

 キーズは、ハードヒットするそのプレースタイルゆえ、よりハードコートに適したプレーヤーだ。

「(クレーコートは)まだ私の得意なサーフェスではないとはいえ、私は少し余計に辛抱強くあることと、でも同時に自分のテニスをすることの間の、いいバランスを見つけつつあるの。以前は、どちらか片方に行きすぎていたと感じているから」とキーズは説明した。

「それがもっとも大きなことよ。ただ、自分がどんなふうにテニスをプレーするのが好きかを思い出し、同時に、それぞれのラリーに、いつもより数本余計にショットを加えるということが重要なの」(C)AP(テニスマガジン)

※写真は準々決勝に進出したアメリカの23歳スローン・スティーブンス(左)と25歳マディソン・キーズ(右)(Getty Images)

This article is a sponsored article by
''.