フランス・パリで開催されている「フレンチ・オープン」(5月27日~6月10日/クレーコート)の女子シングルス準々決勝で、簡単に勝利をおさめたすぐあと、スローン・スティーブンス(アメリカ)は、その日のより早い時間帯にストレート勝利で準決勝進出を決めていた、友達のマディソン・キーズ(アメリカ)がどこにいるのか探したがった。

「彼女を見つけにいかなきゃいけない。なぜって彼女に面白い話をしなきゃならないから」と、具体的に何の話だか明かすことを拒否しつつ、スティーブンスはこう言った。

「私はただ、トレーニングルームに彼女を探しに行ったのよ」

 ふたりは、すぐにまた再会することになる。ともにフロリダをベースにしているふたりの若いアメリカ人は、木曜日にロラン・ギャロスの準決勝で対戦することになるのだ。USオープン決勝で、スティーブンスがキーズを破った、その9ヵ月後に。これは、2002年にセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)がジェニファー・カプリアティ(アメリカ)を破ったとき以来の、アメリカ人女子選手同士によるフレンチ・オープン準決勝なのである。

「つまり、必ずひとりのアメリカ人がフレンチ・オープンの決勝に進むってことよ。それもまた素晴らしいことだわ」とスティーブンスは言った。「全体的に見て、申し分なしでしょう」。

 双方が、パリのレッドクレーで初めての準々決勝を経験し、双方が状況にうまく対処した。

 まず、スザンヌ・ランラン・コートで、第13シードのキーズが高い集中力を保って世界ランク98位のユリア・プティンセバ(カザフスタン)を7-6(5) 6-4で下した。

 彼女は、第1セットで一時リードされたときにも、気性の激しい対戦相手に気持ちを乱されかねなかったときにも、ぐらつくことはなかった。キーズはウィナ―数で、プティンセバの12本に対して30本と大きく勝り、ファーストサービスからのポイントの84%を取った。

「もしこんなふうなプレーを続けるなら」とプティンセバは試合後に言った。「彼女は最後の最後まで勝ち進むことができると思う」。

 その少しあと、フィリップ・シャトリエ・コートで、スティーズンスは、ほとんど問題を抱えることなく70分しかかけずに、第14シードのダリア・カサキナ(ロシア)を6-3 6-1で下した。

「今日の彼女は私よりも上だった」とカサキナは言った。「信じられないほどいい動きをしていたわ」。

 ドローの反対側の準々決勝では、世界1位経験者たちが顔を揃えた。現世界1位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)が第12シードのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)を6-7(2) 6-3 6-2で下し、第3シードのガルビネ・ムグルッサは第28シードのマリア・シャラポワ(ロシア)を6-2 6-1で倒して、準決勝はハレプとムグルッサの顔合わせとなった。

 ハレプは、2014年と昨年のフレンチ・オープンを含め、3度グランドスラム大会で準優勝しており、対戦相手だったケルバーはハードコートのグランドスラム大会で2度優勝していた。

 また、ムグルッサは2016年にフレンチ・オープンで、2017年にはウインブルドンで優勝。敗れたシャラポワは、2012、2014年のフレンチ・オープンを含め、5度グランドスラム大会で優勝していた。錚々たる面々が揃った準々決勝だった。

 23歳のスティーブンスと25歳のキーズも、このところ見せている調子を維持できれば、迅速にこのようなステイタスに近づいていくことだろう。

 ふたりの対戦は、対照的なプレースタイルの対決でもある。キーズはハードヒッターで、サービスとフォアハンドが彼女の成功のカギだ。一方のスティーブンスは、コートを隅々までカバーするディフェンス力で抜きん出たものを持つ。

 スティーブンスは、ふたりにとって初のグランドスラム決勝進出だった昨年9月のUSオープン決勝を含め、過去2度のキーズとの対戦の双方で勝っていた。

「正直、USオープン決勝は12年前のことのように感じられるわ。言うまでもなく、私はあそこで学んだことを生かすつもりよ。どのように、感情と重要な瞬間を管理するべきかということを」

 今、ふたりのうちのひとりは、2度目のグランドスラム決勝をプレーすることになる。木曜日の準決勝で彼女たちがロラン・ギャロスのメインスタジアムに足を踏み入れるときまで、ふたりの間には、どんなぎこちなさも気まずさもないと、双方が約束した。

「すべては普通通りよ」とスティーブンスは言った。

「そしてコートに入った瞬間に競い合うときがくる。それがGOするときよ。そのときまで、私たちはいつもと同じ女の子だわ」(C)AP(テニスマガジン)

※写真は準決勝を戦う予定のスローン・スティーブンス(右)とマディソン・キーズ(左)(Getty Images)

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