フランス・パリで開催されている「フレンチ・オープン」(5月27日~6月10日/クレーコート)の男子シングルス準々決勝。

 ラファエル・ナダル(スペイン)が、ついにナダルらしいプレーをしてセットオールに持ち込むまで、あと2ポイントと迫ったとき、雨でプレーは中断された。

 その後、ロラン・ギャロスで10度の優勝経験を持つナダルと、初めてのグランドスラム大会準決勝進出を目指している第11シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)の双方は、フィリップ・シャトリエ・コートで試合を再開することなく、一晩の休息を与えられることになった。

 彼らが次にコートに戻ってくるときは、ナダルが第2セット5-3、30-15からサービスを行うことになる。

 シュワルツマンは第1セットを6-4で取り、このクレーコートのグランドスラムにおけるナダルの「37セット連取」の進撃に終止符を打った。続くエンドチェンジの際に、ナダルはトレーナーを呼んで治療を受け、両方の手首にテーピングを施した。

 木曜日に、スザンヌ・ランラン・コートで続きが行われることになる、もう一つの男子シングルス準々決勝がある。雨のためプレーが中断したとき、第3シードのマリン・チリッチ(クロアチア)と第5シードのフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)は、第1セットのタイブレークで5-5と競り合っていた。

 男子準々決勝の双方の試合は、順延が決まる前、一度雨で中断されていた。ナダルにとっては、第2セットでワンブレークされて2-3とリードを奪われているときに起きた1時間弱のこの中断は、シュワルツマンに対する試合の流れを変え始める助けとなったようだった。身長170cmのシュワルツマンは、試合の序盤には、ほとんどすべてのショットを自分が打ちたいところに正確に打ち込んでいるように見えた。

 ナダルのほうも、レッドクレー上での、いつもの非の打ち所のない彼からは程遠かった。第1セットでのナダルはわずか4本しかウィナーを決めることができず、バックハンドからのウィナーに至ってはゼロだったが、反対にシュワルツマンはその間、20本のウィナーを生み出していた。

 ナダルはこの試合で、すでに8度のサービスゲームのうち5度をブレークされている。

 ナダルとシュワルツマンの過去の対戦成績は、5勝0敗でナダルがリードし、5試合で12セットを獲得していた。

 より広範囲を見るなら、ナダルは2015年以来、パリでセットを落としていなかった。その翌年2016年に、ナダルは左手首の腱損傷のため3回戦を戦う前に棄権したが、その前の1、2回戦もストレート勝利をおさめていた。

 そしてケガから復帰した昨年、ナダルは1セットも落とさずにフレンチ・オープンの優勝杯をふたたび獲得した。

「37セット連取」の疾走は、ナダルにとってロラン・ギャロスでの最長記録だが、大会の史上最長セット連取の記録は、1978年から1981年にビヨン・ボルグ(スウェーデン)が達成した「41セット」となっている。

 もちろん、そのことより重要なのは、この試合の最終的結果だ。

 重要な瞬間は、第2セット3-2からの、シュワルツマンのサービスのときにやってきた。

 ナダルは、サイドアウトしていたかもしれないやや浮いたボールを打ち、それでもボレーしようとしたシュワルツマンは、それをミスした。それがナダルにブレークポイントを与え、次のポイントではシュワルツマンのフォアハンドがアウトとなって、ナダルはチャンスをものにした。

 ナダルはこぶしを握りしめ、「バモス! バモス! バモス」と叫んだ。

 それは、ナダルが15分で3ゲームを取った熱い時間帯の中のワンシーンだった。流れを引き寄せたナダルは、15ポイントのうち13ポイントを取り、そのセット獲得まであと一歩と迫る。しかし彼は、天候に待たされる羽目に陥る前に、仕事を終えることができなかった。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は男子シングルス準々決勝、ラファエル・ナダル(スペイン)対ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)。雨のため第2セット途中で中断され、翌日に順延となった。(撮影◎毛受亮介)

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