フランス・パリで開催されている「フレンチ・オープン」(5月27日~6月10日/クレーコート)の男子シングルス準決勝。

 ラファエル・ナダル(スペイン)は、フレンチ・オープン準決勝での戦績を11勝0敗に向上させた。決勝でそれを11勝0敗とするためには、彼はここ2シーズンにレッドクレー上で自分を倒した唯一の男を、打ち破らなければならない。

 試合の序盤でのいくつかの緊迫した凌ぎ合いのあと、ナダルは2009年USオープン優勝者のフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)を6-4 6-1 6-2で圧倒した。

 世界1位のナダルは、ウィナーの数で35対20と勝り、アンフォーストエラーは19本に抑えた。

 ナダルは第1セット1-1から3つのブレークポイントを凌ぎ、4-4でもさらに3本をセーブした。そして、ここでナダルがサービスキープを果たしてからは、状況はデル ポトロの手に余るものとなってしまったのだ。ナダルは次のゲームでブレークを果たしてセットを取ると、それから最後の17ゲームのうち14を奪取した。

「第1セットはすごく厳しかった。フアン マルティンにあまりに多くのチャンスを与えてしまった」とナダルは振り返った。「第1セットを取ることができて、僕はちょっぴりラッキーだったと思う」。

 これは第5シードのデル ポトロにとって、2009年以来のフレンチ・オープン準決勝だった。彼は左手首に3度の手術を必要とした故障のため、2013年から2016年まで大会に出ることができていなかったのだ。この金曜日、デル ポトロは第4ゲームのあるショットでフットワークが合わずに左腰をひねってしまい、続くコートチェンジでメディカル・スタッフを呼んだ。

 ほどなくして、彼は自分に対して怒りの叫びをあげていた。それはナダルの無慈悲なまでコートカバリングと、ショットを生み出す能力のせいで起きた、憤怒の光景だった。

 日曜日の決勝で、ナダルは第7シードのドミニク・ティーム(オーストリア)と対決する。24歳のティームは、7-5 7-6(10) 6-1 の力強い勝利によって、世界ランク72位のマルコ・チェッキナート(イタリア)の驚きの進撃に終止符を打ち、キャリア初のグランドスラム大会決勝に進出した。

 ここ2シーズンにわたり、ナダルはクレーコートで49勝2敗の成績だったが、この黒星の双方が、ティームに対する試合でのものだった。それは2017年5月のローマと、2018年5月のマドリッドの準々決勝でのことだ。

「彼は驚くべきプレーヤーだ」とナダルは言った。「彼はすごくパワフルで、大きな自信をもってプレーしている。自分のベストのテニスをしなければいけないことはわかっている。少し調子を向上させなければならない」。

 しかし、ひとつ大きな違いは、ティームが勝った試合はふたつとも、ベスト・オブ3セットマッチだったということだ。フレンチ・オープンは他のグランドスラム大会同様、男子は5セットマッチとなっている。

 ナダルのロラン・ギャロスでの通算成績は今、85勝2敗(優勝10回)となった。彼はレッドクレーにおけるすべての5セットマッチで、110勝2敗の成績を誇る。

「彼は誰に対してプレーしようが、勝利の大本命だ」とティームは言った。

「それでも、僕は彼に対し、どうプレーすべきかはわかっている。僕には、プランがある」

 ティームはここ3年連続で、ロラン・ギャロスの準決勝に進出している。彼はそこで、2016年にはノバク・ジョコビッチ(セルビア)、2017年にはナダルと、最後は優勝者に敗れていた。

 反対に今回のティームは、この大会まで一度もグランドスラム大会で試合に勝ったことがなかった25歳のチェッキナートと準決勝で対戦した。ここ19年でもっともランキングの低い準決勝進出者だったチェッキナートは、2016年に八百長の嫌疑で18ヵ月の活動停止処分を言い渡されていたが、上訴して処罰は取り下げられていた。

 1回戦で最初の2セットを落としたあと、チェッキナートは挽回して5セットで勝利をつかみ、それから一連の番狂わせを紡ぎ合わせてきた。彼は3回戦で第10シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)を、4回戦では第8シードのダビド・ゴファン(ベルギー)を下し、それから準々決勝でグランドスラム大会優勝歴12回のジョコビッチを驚かせた。

 しかしチェッキナートは、ティームと彼のパワフルなベースラインゲームに最後までついていくことができなかった。彼は繰り返しドロップショットを使うことでポイント稼いだが、ティームは最終的に、それさえも読んでうまく切り返し始めた。

 試合のターニングポイントは、第2セットのタイブレークだった。双方の選手が素晴らしいプレーをし、双方がセットをもぎ取るチャンスを手にした。ティームは6-3と先にチャンスをつかんだが、6-4からのボレーのネットミスを含めたまずいプレーで3つのセットポイントを無駄にしてしまう。このミスのあと、ティームは悲し気に左の人差し指を噛んだ。

「いいフィーリングではなかったよ」とティームは試合後に振り返った。

 ティームにとっての4度目のセットポイントは、チェッキナートのまたものドロップショットによって帳消しにされた。今度はティームが、6-7、8-9、9-10でチェッキナートの3つのセットポイントを凌がなければならなかった。ティームは今度は自分がドロップショットを使い、10-10に持ち込んだ。

 そして最終的に、チェッキナートのフォアハンドのアウトにより、ティームは5本目のセットポイントをものにした。第3セットでは、12分のうちにいきなり2ブレークを果たしたティームが迅速に4-0とリードし、このセットを支配した。

「あのタイブレークは間違いなく、この試合のカギだった」とチェッキナートは言った。「あれを取って1セットオールとなっていたら、試合は違ったものになっていたはずだ」。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は準決勝で対戦したラファエル・ナダル(スペイン/左)とフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン/右)
PARIS, FRANCE - JUNE 08: Juan Martin Del Potro of Argentina congratulates Rafael Nadal of Spain on victory in the mens singles semi-final match during day thirteen of the 2018 French Open at Roland Garros on June 8, 2018 in Paris, France. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)


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