ウインブルドン出場に問いを投げてから1ヵ月も経たない今、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は真の優勝候補として大会に臨もうとしている。

「フィーバーツリー選手権」(ATP500/イギリス・ロンドン/6月18~24日/賞金総額211万6915ユーロ/グラスコート)のシングルス決勝で、第1シードのマリン・チリッチ(クロアチア)に対し7-5 6-7(4) 3-6で敗れ、一歩足りなかったものの、ジョコビッチは2017年後半を肘の故障でスキップしたあとに見せた中で最高のパフォーマンスをやってのけた。

 チリッチは、第2セット4-5からマッチポイントを凌ぎ、もつれ込んだタイブレークでは1-4から6ポイントを連取してセットオールに持ち込んだ末に、結局、今大会2度目のタイトルを獲得した。

 しかしジョコビッチは、6月5日にフレンチ・オープン準々決勝でマルコ・チェッキナート(イタリア)に敗れたときよりもずっと楽天的ムードになっていた。

 トップの調子に戻りつつあるか、と聞かれたジョコビッチは、2回戦で対戦した第2シード、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)に対するストレートセットでの勝利を例に挙げ、「すぐそこまできている」と答えた。

「今日まで(1回戦から準決勝まで)ずっとストレートセットで勝っていた。僕のテニスのレベルは、過去12ヵ月と同じくらいよいと思う」

 ジョコビッチは、2016年のフレンチ・オープンで生涯グランドスラム(4つの異なるグランドスラムで優勝すること)を達成したとき、無敵であるように見えていた。2017年の前半に、ドーハとイーストボーンという小さな大会(ともにATP250)でしか優勝することができず四苦八苦したあと、グランドスラム大会で12度優勝した男は、ウインブルドンを最後に6ヵ月の休息をとった。理由は右肘の故障だった。

 ジョコビッチは復帰後初のグランドスラム大会だったオーストラリアン・オープンで4回戦負けし、インディアンウェルズとマイアミでも早期敗退した。ローマで準決勝に進出したとき、クレーコートでの調子向上の兆しが見られたが、結局、フレンチ・オープンでノーシードのチェッキナートに敗れたあと、彼のランキングは22位にまで落ちていた。

 しかし今、グラスコートのクイーンズクラブでの厳しいドローにも関わらず、ジョコビッチは1セットも落とすことなく決勝に進出した。

「彼(ジョコビッチ)にとってもっとも重要なのは、週を通して一貫したプレーレベルを見せたことだと思う。ディミトロフに対しても、そして昨日の対ジェレミー・シャルディ(フランス)戦でも。今日の彼のサービスは素晴らしかった」とチリッチはジョコビッチについてコメントした。

「だから間違いなく、彼はウインブルドンで優勝候補の一角にいる。傍から見ても、実際にプレーした感想としても、彼は素晴らしいテニスをプレーしている、と僕は感じる」

 しかし、そこまで楽観的ではない人物もひとりいた。ジョコビッチ本人だ。

「自分が(ウインブルドンの)タイトル候補だとは言わないよ。優勝とか、そういうものに関しては」とジョコビッチは、ここ12ヵ月の自らの成績を鑑みて言った。

「僕は自分の期待のレベルを非常に低く保つようにしなければならない」(C)AP(テニスマガジン)

※写真はノバク・ジョコビッチ
LONDON, ENGLAND - JUNE 24: Novak Djokovic of Serbia during his match against Marin Cilic of Croatia during Day 7 of the Fever-Tree Championships at Queens Club on June 24, 2018 in London, United Kingdom. (Photo by Marc Atkins/Getty Images)

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