テニス界のリーダーたちは、30億ドルのデビスカップ改定案を支持するよう各国を説得するため、国レベルでより収益を上げられる方法を提案している。

 しかし国際テニス連盟(ITF)は、特に開催権を売ることのできる億万長者、ラリー・エリソンを含め、テニス・ワールドカップ・プロジェクトに融資する投資家たちに、このITFの顔的な男子イベントの決勝の指揮を、部分的に譲渡するつもりでいるのだ。

 世界男子国別対抗戦に、「18ヵ国による1週間、1会場の方式」を導入することは、ITFによる代表チーム戦の改革の最新の試みだ。現デビスカップ決勝は2国間で戦われ、そのうち1国が会場を決めることになっている。

 3年間、デビスカップとフェドカップをスイス・ジュネーブで行うというITFの最初の案は、ITFの年次総会前に反対意見が募ったため、放棄されていた。

「テニスでは、すべてのポイントを勝ち取れるわけではない。すべてのゲームを取れるわけではない」とITF会長のデビッド・ハガティは、APの電話インタビューに応えた。

「常に皆が自分のやることに同意するわけではない。そうはいっても、各国からのフィードバックは、ADMに承認を得るための最終案を改善するのに役立った」

 それは来週、アメリカ・フロリダ州オーランドで起こることになる。

 ほかの国際スポーツ統治団体との類似点もある。サッカーの統治団体FIFAは、12年にわたり外部の投資家からの資金、250億ドルにバックアップされた、新しい国際サッカー大会を導入するプランを育んできたが、それは広範囲にわたる懐疑心と、情報公開の透明さの欠如に関する懸念のため、座礁させられてきたのだ。

 テニスではその数字はより小さいが、ITFもまた、資金繰りに関する問いに直面してきた。テニス・ヨーロッパの会長を務めるブラディミール・ディミトリエフは、バルセロナとスペイン代表のサッカー選手、ジェラール・ピケによって創設され、エリソンがバックアップしている『Kosmos(コスモス)投資グループ』からの25年オファー、30億ドルの銀行保証に関する詳細にわたる説明がないことについて、文句を言った。

 契約の構造についての説明を求められたハガティは、「契約を煮詰めていこうとしている今、それは言うまでもなく、取扱いに非常な慎重さを要する情報だ」と述べた。

 ハガティが暴露しようとしているのは、もしこの契約が是認されれば、2500万ドルが毎年、メンバーである国々に分配されるということだ。これを実現するには、ITFが、コート上での規則管理の権利を保持しつつ、テニスのワールドカップの開催権とコマーシャル部門での権利を、コスモスに譲渡する必要がある。

 ハガティは、コスモスがよろしくない人権問題の伝統を持つ国に、大会や開催権を売らないようにするための防御手段は多々あると言った。

 ITFは、決勝は、まずヨーロッパの伝統的な一都市で行われなければならないと要求している。エリソンは、自分が所持するカリフォルニアのインディアンウェルズ・テニス・ガーデンが、2021年テニス・ワールドカップ・ファイナルの会場として考慮されていると言った。

 男子テニスツアーは、2020年からATPワールドカップを復活させるというプランを立てることで、すでにITFを出し抜いていた。大会は2020年、24の参加チームに1500万ドルの賞金を提供することになる。

 ハガティは、ITFのイベントは、単にエリート選手を豊かにするというより、選手たちの次の世代のため資金を提供することに主眼を置いていると主張している。

「各国(のテニス協会)は、ジュニアのイベント、ジュニア大会を運営している唯一の団体だ。若い選手たちがテニスを始めるときに、彼らにコーチングを受けるチャンスを提供し、自分の国の中で選手たちが能力向上を目指し続けることができるよう、地区のプロサーキットを運営しているのが各国(協会)なのだ」とハガティは言った。

 欧州テニス統治団体の責任者が反対意見を示したとはいえ、ハガティは、40ヵ国以上の欧州各国の代表が参席したミーティングで、国の代表者たちは彼の提案を支持してくれていたと言った。

「私は、ここ4、5日の間に、(テニス・ヨーロッパ責任者の手紙に)不賛成の人々からかなりの数の電話や手紙を受け取った」とハガティは言った。「すべての国が支持してくれているわけではないとはいえ、かなりの数の国の代表が、デビスカップの改革に非常に好意的だ」。

 1900年に創設されたデビスカップは、近年の過密な大会日程の中、重要性の維持に四苦八苦していた。というのもスケジュールが込み合い過ぎているがために、多くのトッププレーヤーたちが、デビスカップでプレーしない道を選んでいたからだ。

 もしこの案件が是認されれば、テニスのワールドカップは、現在のように2月、7月、9月、11月と、4つの週末を使って行われる代わりに、伝統的にデビスカップ決勝が行われてきた週に、7日間にわたってプレーされることになる。形式はラウンドロビン(総当たり)のあとに、ノックアウト・ステージ(トーナメント)が続くというもので、それぞれの試合は3セットマッチ(現在は5セットマッチ)となり、2つのシングルスとダブルスの3試合によって構成される。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はイメージ。2月のデビスカップ・ワールドグループ1回戦「フランス対オランダ」
French supporters during Davis Cup double match, first round, between France and Netherlands on February 3, 2018 in Albertville, France. (Photo by Romain Lafabregue/Icon Sport)

This article is a sponsored article by
''.