またも激戦ーーハレプがスティーブンスを破って優勝 [ロジャーズ・カップ]
カナダ・モントリオールで開催された「ロジャーズ・カップ」(WTAプレミア5/8月6~12日/賞金総額282万0000ドル/ハードコート) の女子シングルス決勝で、世界1位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)が世界3位のスローン・スティーブンス(アメリカ)を7-6(6) 3-6 6-4で倒し、大会2度目の優勝を果たした。
26歳のハレプは、毎年トロントとモントリオールで会場をローテーションしながら行われているこの大会で、2016年にもモントリオールで優勝を果たしていた。
やはりハレプの勝利で終わったフレンチ・オープン決勝の再現となったカードだったが、ハレプは15回のサービスブレークのあった混戦の中、スティーブンスの抵抗を克服した。彼女は、この25歳のスティーブンスに対するここ6試合に勝っている。USオープンのタイトル防衛のため準備を進めているスティーブンスは、ハレプに対して2勝7敗となった。
「終わったなんて信じられない」とハレプは言った。
「私は本当に疲れていた。このレベルの、このような大会では、各試合間に1日オフ日が必要だと感じている。本当にタフだった。今週は本当にきつかったわ」
ハレプは今年3つ目、全体では18番目となるタイトルを獲得した。
「双方の試合がクレイジーなほどいい試合だった」とハレプはフレンチ・オープンと今回のロジャーズ・カップ決勝を指して言った。
「彼女は対戦するたび、私にいっそうよいプレーをすることを強いる。これは私にとって素晴らしいことだわ。彼女もまた、メンタル面で向上したと私は感じている。彼女は多くの能力を持ったプレーヤーだわ。彼女はすべてを擁している」
赤と黄色と青の国旗を振る大勢のルーマニア応援団が、ポイント間にハレプの名を呼んだ。しかし、サービスで相手を圧倒しはしないが、強烈なグラウンドストロークをダウン・ザ・ラインに打ち込むふたりのプレーヤー同士のこの試合では、同じくらい多くの人々がスティーブンスにも声援を送っていた。
「私はいいプレーをしたと思う。彼女もいいプレーをしたと思ったわ」とスティーブンスは言った。
「言うまでもなく決勝では、このような試合を望むものよ。もちろん勝てなかったことに心をかき乱されてはいるけど、私は前回の(フレンチ・オープン)決勝よりもいいプレーをしたと思う。ええ、がっかりはしている。でも、この経験は、私が前進し、(シンシナティや)USオープンに挑む準備を整える助けになるだろうと思うわ」
流れが行き来した第1セットでは、まずハレプが4-1とリードし、その後スティーブンスがフォアハンドの感覚をつかんで3度相手のサービスをブレークし、6-5とリードを奪い返した。しかし、スティーブンスは2つのセットポイントをふいにしてしまい、ハレプはセットの行方をタイブレークに持ち込んだ。
ハレプのダブルフォールトにつけ込んでスティーブンスがまずリードしたが、ハレプはそこから急激に勢いを盛り返してセットを取った。これは、スティーブンスが今週落とした初のセットだった。
スティーブンスはさらに3度ブレークを果たして第2セットを取ったが、第3セットの出だしに自分のサービスゲームを落とした。彼女はブレークバックして2-2としたが、そこからまたリズムを崩し、ハレプに2度のブレークを許してしまう。スティーブンスは3つのマッチポイントをしのぎ、最後のブレークを果たしたが、結局ハレプがワンブレーク分のリードを保ったまま、試合を終わらせた。試合時間は2時間41分だった。
ダブルス決勝も行われ、第8シードのアシュリー・バーティ(オーストラリア)/デミ・シヒュース(オランダ)が第2シードのチャン・ラティーシャ(台湾)/エカテリーナ・マカロワ(ロシア)を4-6 6-3 [10-8]で下して大会を制した。(C)AP(テニスマガジン)
※トップ写真はシモナ・ハレプ(ルーマニア)
MONTREAL, QC - AUGUST 12: Simona Halep of Romania holds onto the trophy during the post game ceremony after defeating Sloane Stephens 7-6, 3-6, 6-4 in the final on day seven of the Rogers Cup at IGA Stadium on August 12, 2018 in Montreal, Quebec, Canada. (Photo by Minas Panagiotakis/Getty Images)
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