「DUNLOP SRIXON 全日本ジュニアテニス選手権 '18 supported by NISSHINBO」(大阪府大阪市・ITC靱テニスセンター、江坂テニスセンター/8月8~17日/ハードコート)の大会6日目、靱会場では18歳以下の男女シングルス3回戦が行われた。

 36度を超える厳しい暑さの中、勝利のカギとなったのは暑さ対策とコンディショニングだった。数日前まで三重でインターハイを戦い、2年生ながらベスト4入りした池田朋弥(東海・誉高)。今大会ではノーシードながらも、優勝争いに加わるだけの実力は十分に備えている。

画像: ジュニアデビスカップを戦った経験もある池田は強烈なサービスが最大の武器 写真◎BBM

ジュニアデビスカップを戦った経験もある池田は強烈なサービスが最大の武器 写真◎BBM

 だが、猛暑の中でインターハイを戦い抜き、今大会の2回戦はフルセットにもつれて消耗。疲労がピークに達していた。それに対して川上倫平(関東・荏原SSC)が立ち上がりから主導権を握って第1セットを6-3で制する。だが、第2セットで池田の長身から打ち込む強烈なサービスが決まり始めた。さらに、川上が3連続ダブルフォールトで崩れると、池田が6-1で取り返す。

 最終セットは池田が先にブレークして3-1とするが、長いデュースの末にブレークバックされると、徐々に足を引きずり始め、プレーから力強さが失われていった。その後は川上が完全に試合を支配して6-3と逆転で制した。

「流れは相手に傾いていたし、完全に負け試合」と川上は勝利を素直に喜べなかった。それでも、前日からの食事、水分補給などを気にして過ごすなど、万全のコンディショニングで試合に臨んだことが、体力面で相手を上回る要因だった。

 すでにプロとしてITFの大会を戦う川上は、6月にグアムでのフューチャーズの3回戦で熱中症になり、最終セット途中にリタイア。「コーチやサポートしてくれている方々に“熱中症で棄権しました”などと恥ずかしくて言えない」と、そのときの屈辱がコンディショニングへの意識を大きく変えたという。

「目標は優勝だけど、一番大事なのは自分のテニスを上達させること」と明後日15日以降の戦いを見据えている。

画像: 両足がつり、最後は動けなくなって棄権した佐藤南帆 写真◎BBM

両足がつり、最後は動けなくなって棄権した佐藤南帆 写真◎BBM

 女子では、第2シードの佐藤南帆(関東/有明ジュニアTA)も熱中症で力尽きた。大会前から風邪を引き、鼻水が止まらず脱水症状に近い状態だったという。前日から水分、電解質を多く摂る努力を最大限に試みたが、試合で最後まで戦いきるまでには回復しなかった。

 神鳥舞(関東/桜田倶楽部)との3回戦では、第1セットを奪うも第2セットの途中から体に異変を感じ、4-6で競り負ける。第3セットの立ち上がり2ゲーム目のことだった。プレーが切れた際に佐藤が声を上げると膝に手をつき動けなくなった。熱中症の症状で太腿がケイレンしたのだった。

 トレーナーの治療を受けて復帰したが、次のプレーで今度は両足がつり、動けなくなった。歩くこともできなくなり、車いすで退場を余儀なくされた。

「今まで熱中症になったことがなかったけど、今大会は体調を崩すなど甘かった気がする。だけど、この経験は必ず今後に生かしたい」と前を向いた。

画像: 17歳の世代ながら、18歳以下でベスト8の神鳥 写真◎BBM

17歳の世代ながら、18歳以下でベスト8の神鳥 写真◎BBM

 消化不良の勝利に複雑な表情を浮かべた神鳥は「体力がなかったのでトレーニングと暑さ対策をしてきた。その結果だと思って、この勝利をポジティブにとらえたい」と今大会への取り組みを語った。

 ただ、それだけで勝利をつかんだわけではない。相手の強力な両手打ちのフォアハンドに対して、左利きの両手打ちバックハンドで打ち負けず、緩急をつけるなど工夫を凝らして相手のミスを誘発したことも、第2セットを奪い、勝利に近づいた大きな要因だった。

(編集部◎池田晋)

※トップ写真は、ベスト8に進出した川上倫平(関東/荏原SSC) 写真◎BBM

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