「DUNLOP SRIXON 全日本ジュニアテニス選手権 '18 supported by NISSHINBO」(8月8~17日/大阪市・靱テニスセンター)は最終日を迎え、18歳以下(U18)の男女シングルスと男女ダブルスの決勝が行われた。

 女子シングルスでは第7シードの坂詰姫野(Team YUKA)が第13シードの小林ほの香(荏原SSC)に7-6(2) 3-6 6-1で競り勝ち、念願の初栄冠。

 女子ダブルスは伊藤さつき/中島美夢(トップランAIOI)が田中菜冴美/古賀麻尋(トップランAIOI)との同門対決を7-6(3) 6-4で制した。

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 この1年、全日本ジュニアの優勝だけを目指してきたという。

「いつも夏は悔しい思いで終わっていたので」

 2012年のU12から毎年のように出場し、最初の3年は2回戦までに敗退したが、U14の2年目で初めてベスト4に進出した。翌年、U16の初めの年に準優勝。しかし2年目となる昨年はベスト4と後退した。

「去年はまったく調子が上がらなくて、どんどん落ちていく自分に不安を感じた」と坂詰。環境の変化を求め、今年の4月からは元フェドカップ監督の吉田友佳コーチが率いる『Team YUKA』に拠点を移し、転校もした。大きな決意と覚悟ののちに迎えた今年の夏だった。

 決勝の相手は、全国での決勝進出が初めてという小林。本来なら3回戦で対戦するはずだった第1シードの内藤祐希(TEAM YONEZAWA)が欠場したことでチャンスは大きく開け、それを実際に生かした。気持ちの面でもプレーの面でも、押されているようで押されていない、守っているようで攻めているーーそんな小林にここまでの敵は敗れ、決勝も接戦になった。

 第1セットは2度、坂詰が先にブレークするが、いずれも追いつかれる。第9ゲーム、2つのダブルフォールトをもらってブレークに成功したが、次のゲームでトリプルのセットポイントを握りながら5ポイント連取のブレークバックを許す。しかしタイブレークでは、ミスをしながらも果敢に攻める姿勢を見せていた坂詰の気迫が、ポイントにつながった。2ポイントしか与えずにタイブレークをものにする。

 しかし、第2セットはミスが増え、特にこのセットだけでダブルフォールトが7本と自滅。小林が6-3でものにした。

 ファイナルセットは予想外に早く決着した。最初の2ゲームをブレークし合ったあと、坂詰が5ゲームを連取。吉田コーチが座る席に向かって、両手を突き上げた。

 小林は「相手が気持ちを高めてきたところで、自分は上げきれなかった」と悔やんだ。大事なポイントをものにするたびに大声を上げていた坂詰は、「試合中にこんなに吠えたことはない」と、それが意図的だったことを明かした。ファイナルセットは、小林が警戒していた通り、坂詰のその気迫がものをいった。

「試合内容としては今大会で一番悪いくらいだった。本当に緊張したけど、最後のセットはようやく自分が出せた」

 全日本ジュニアにもう思い残すことはなく、あと1年を残して「卒業」する心づもりだ。今後はプロサーキットを主戦場に、新たなステップを踏み出していく。

(ライター◎山口奈緒美) 

※写真は18歳以下女子シングルス優勝の坂詰姫野(Team YUKA)(撮影◎井出秀人)

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