アメリカ・ニューヨークで開催されている「USオープン」(8月27日~9月9日/ハードコート)の大会5日目。

 ウイリアムズ対ウイリアムズのグランドスラム最新章を観る準備を、整えておいてほしい。今回は、そこに大きな違いがある。それは、このスーパースター姉妹が、USオープンの3回戦で当たるということだ。これはここ20年のグランドスラム大会で、もっとも早い段階での対決なのである。

 セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)は、水曜日に行われたアーサー・アッシュ・スタジアムでのナイトセッションで13本のサービスエースを決め、世界ランク101位のカリナ・ビットヘフト(ドイツ)を1時間余りのうちに6-2 6-2で圧倒し、期待されていた“ウイリアムズ対決”を実現させた。

 その1時間前には、ひとつ道を隔てたルイ・アームストロング・スタジアムで、ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)が40位のカミラ・ジョルジ(イタリア)を6-4 7-5で下して自分の側の役目を果たしていた。

「不幸なことに、そして幸運なことに、私たちは対戦しなければいけない。私たちは、お互いをより優れた選手にし合うのよ。私たちは、互いに対戦したときにベストの力を引き出す。それが、私たちがやることなの」とセレナは言った。

「私たちは今や、対戦することにも慣れたと思うわ」

 金曜日の2人の試合は、ツアーレベルでの30回目のウイリアムズ対決となる。これに、言うまでもなく子供時代にカリフォルニアでネットを挟んで打ち合っていたとき、それから世界中の練習コートでの打ち合いをそれを加えると、もはや数えようもない。

 ふたりが最初にグランドスラム大会で対戦したのは1998年のオーストラリアン・オープンでのことで、このときにはビーナスが勝っている。しかしそれ以来、次第に妹のセレナの方が、より支配的になっていった。

 この試合がこうも早い段階で起きた理由は、彼女たちのランキングがかつてのようではなかったからだった。妊娠と出産を経て1年以上ツアーから離れ、復帰後7大会目をプレーしているセレナは現在26位だ。全米テニス協会(USTA)が過去の成功を反映してシードを上げたとはいえ、それでも第17シードであり、一方のビーナスはランキング通りの第16シードである。

「まだ大会の序盤だわ」とセレナは言った。「もっとあとで対戦できたほうがよかったけど」。

 両者の過去の対戦成績は、グランドスラム大会での10勝5敗を含め、17勝12敗でセレナがリードしている。

 双方がかつて世界1位で、ふたり合わせてグランドスラム30勝を挙げており、うち23はセレナよるものだ。ふたりは、また合わせて8つのUSオープン・タイトルを擁し、うち6つはセレナが勝ち獲っている。

 ふたりは2001年(ビーナスの勝利)、2002年(セレナの勝利)のUSオープンを含め、4つのグランドスラムすべての決勝で対戦したことがあった。

「彼女たちがやってのけたのは、信じられないようなことだよ。本当に驚くべきだ。もちろん、テニス界で素晴らしいキャリアを送った他の兄弟姉妹もいるが、誰も彼女たちがやってのけたことに近づくことさえできていない」とグランドスラム大会優勝歴3回のアンディ・マレー(イギリス)は言った。

「そして、このようなことがふたたび起こったら、僕は驚くね」

 セレナがコートに足を踏み入れるずっと前に行われた勝利後の記者会見で、ビーナスは起こり得る家族対決についての質問を、好意的に受け入れているようには見えなかった。

「まだ大会の早い段階だわ。だから私たちはふたりとも、よりよいプレーをし続けること楽しみにしている」とビーナスは言った。

「明らかに、これは間違いなく厳しいドローよ」

 のちに記者がふたたび話題をウイリアムズ対ウイリアムズに話を戻そうとしたとき、ビーナスはテーマについて、「あなた、同じことを繰り返しているわよ」と警告した。

 彼女は、コート上インタビューの際にはもう少し協力的で、「私たちが最後に(グランドスラムで)対戦したのはオーストラリアン・オープンで、あのときは2対1だったわ」と、そのときセレナのお腹の中にはもう子供がいたことを指して、ジョークを言った。2017年オーストラリアン・オープンで、セレナはビーナスを倒していた。

「少なくとも今回は、フェアでしょうね」とビーナスは観客たちに向かって言った。

 水曜日のセレナの戦いぶりは、姉のそれよりも印象的だったが、戦いのレベルもまた違っていた。

 ビーナスが取った82ポイントのうち、たった13本だけが彼女自身のウィナーによるもので、ジョルジは29本のウィナーを決めながら、41本のアンフォーストエラーを犯した。一方のセレナは、ウィナー数で相手の10本に対して30本と差をつけ、また自分のサービスゲームをよりよい形でキープした。

 ほどなくして彼女の考えは、次の試合と、慣れ親しんだ強敵へと移った。

「いかなる場合でも、私は決して彼女の負けを望んだりはしない。だからそれが、私にとってはもっともタフなことなのだと思う。常に誰かに勝ってほしいと思っているときに、その人を倒さねばならない、ということが」とセレナは言った。

「そして、彼女にとっても同じことだと分かっているわ」(C)AP(テニスマガジン)

※写真はインディアンウェルズの大会でのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ/左)とビーナス・ウイリアムズ(アメリカ/右)
INDIAN WELLS, CA - MARCH 12: Serena Williams (L) and Venus Williams of United States pose before the start of their tennis match during Day 8 of BNP Paribas Open on March 12, 2018 in Indian Wells, California. (Photo by Kevork Djansezian/Getty Images)

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