「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月27日~9月9日/ハードコート)の男子シングルス3回戦。

 2014年覇者のマリン・チリッチ(クロアチア)は2セットダウンから挽回し、19歳のアレックス・デミノー(オーストラリア)を最終的に4-6 3-6 6-3 6-4 7-5で倒すのに、8つのマッチポイントを必要とした。

 試合が終わったのは、日曜日の午前2時22分――これは大会史上もっとも遅く終わった試合の記録に4分足りないだけだった。

「これは記憶に残すべき瞬間だ。絶対的に」とチリッチは言った。

 試合後の、デミノーの心理状態の方はどうだったか?

「嘘はつかないよ。かなり打ちひしがれている」と彼は胸のうちを明かした。

 その土曜日はデイセッションの試合が長引いたため、第7シードのチリッチと45位のデミノーは、ルイ・アームストロング・スタジアムで22時まで試合を始めることができなかった。

 そして開始から1時間半もしないうちに、チリッチはダブルフォールトを犯してそこまでの10回あったサービスゲームで5度目となるブレークを献上し、大きく劣勢に立たされた。29歳のチリッチにとって、最初の2セットを落としながら挽回勝ちしたのは、全キャリアを通して6度目のことだった。

 デミノーは素晴らしいプレーをしていた。彼はベースライン際を駆け回り、どのようにしたらスピードがパワーに打ち勝つことができるのかを示し、素晴らしい本能と反射神経を見せていた。

 しかし、チリッチは次第にサービスの調子を上げ、2017年ウインブルドンと今年1月のオーストラリアン・オープンで自分を準優勝に導いた経験を使って、苦労しながらも挽回していった。

 一方でデミノーにとっては、グランドスラム大会の3回戦をプレーするのはまだ2度目に過ぎず、今回の結果で彼はその両方で敗れたことになる。

「僕にとって、学びのための素晴らしい経験だった」とデミノーはそれを呼んだ。

 チリッチが最終セットで4ゲームを連取して5-2としたとき、試合の流れは間違いなくチリッチの方に傾いたと誰もが思った。

 彼は、デミノーのサービスだった次のゲームで5つのマッチポイントを手にしたが、そのどれをもものにすることができなかった。5-3から自分のサービスに入ったチリッチは、そこで6本目のマッチポイントをつかむが、決めきれなかった。デミノーはこのゲームでブレークバックに成功し、次のゲームをキープして5-5と追いついた。

 チリッチは次のサービスゲームをキープして6-5としたが――彼は一時0-40だった――不屈の闘志を見せるデミノーは、まだ静かには去らなかった。7本目のマッチポイントで、チリッチはバックハンドをネットにかける。しかし、8度目のマッチポイントでチリッチはフォアのウィナーを叩きこみ、ついに勝利をものにしたのだった。

「僕は、試合にとどめを刺すことができなかった」とデミノーは言った。

「でも僕はコートの上で、自分のすべてを出し尽くしたと感じているよ」

 USオープンの試合が終了したもっとも遅い時間の記録は午前2時26分で、それは1993年にマッツ・ビランデル(スウェーデン)がミカエル・パーンフォース(スウェーデン)を倒した試合で達成されたものだ。

 その後、2012年にフィリップ・コールシュライバー(ドイツ)がジョン・イズナー(アメリカ)を破った試合が、これにタイで並んだ。そして2014年に、錦織圭(日清食品)がミロシュ・ラオニッチ(カナダ)を倒した試合もタイ記録となった。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はマリン・チリッチ(クロアチア)
NEW YORK, NY - SEPTEMBER 01: Marin Cilic of Croatia celebrates winning the third set during the men's singles third round match against Aled de Minaur of Australia on Day Six of the 2018 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 1, 2018 in the Flushing neighborhood of the Queens borough of New York City. (Photo by Julian Finney/Getty Images)

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