大坂が日本でプレー再開、圧倒的強さを披露 [東レPPO]

 大坂なおみ(日清食品)の母国への帰還は、これ以上は無理というほどうまくいった。

「東レ パン・パシフィック・オープン」(東京都立川市・アリーナ立川立飛/9月17~23日/賞金総額79万9000ドル/室内ハードコート)のシングルス2回戦で、USオープン優勝以来となる試合をプレーした第3シードの大坂は、ドミニカ・チブルコバ(スロバキア)に対する6-2 6-1のパワフルな勝利で日本のファンに強い感銘を与えた。

 大坂は出だしからこの試合の舵をその手に握り、満員御礼のアリーナ立川立飛で始めた第1ゲームで、早くもチブルコバのサービスをブレークした。

 地元の人気者は、チブルコバがようやく最初のサービスキープに成功する前に、いきなり4-0とリードを奪った。大坂は3本のサービスエースを決めて第1セットを終わらせると、第2セットでもさらに3度ブレークを果たし、1時間あまりで勝利を決めた。彼女は25本のウィナーを記録し、アンフォーストエラーはわずか9本にとどめた。

 9月8日にニューヨークで、23度グランドスラム大会を制した元女王、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)に対して番狂わせを演じた大坂は、シングルスでグランドスラム優勝を遂げた初の日本選手となった。

 2年前の今大会決勝で大坂は、今回の第1シードでもあるカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)に敗れていた。

 大坂は日本で、ハイチ人の父と日本人の母の間に生まれた。この水曜日に、両親は揃って観客席に姿を見せた。

 人生の大部分をアメリカで送り、現在フロリダを拠点としているシャイな20歳は、先週の木曜日に日本に戻って以来、コート内外でスポットライトを浴びている。

 日本の安倍晋三総理大臣は、インスタグラムを通して大坂の成就を称えた。彼女はまた、大相撲の秋場所にも招待された。

 大坂は先週、日本の自動車会社、日産と3年契約を結び――金銭的詳細は明かされていない――アディダスとのおそらく1000万ドルほどにおよぶと推測される大きな契約を、もう少しで成立させるところだと伝えられている。

 USオープンに優勝することで賞金380万ドルを受け取った大坂はまた、日本のスポーツ用品会社のヨネックス、食品会社の日清食品、時計のシチズン、テレビ放映のWOWOWともスポンサー契約を結んでいる。

 この日行われたそのほかの試合では、予選を勝ち上がったアリソン・リスク(アメリカ)が元世界1位のガルビネ・ムグルッサ(スペイン)を6-1 6-2で下した。また、第4シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)がダリア・ガブリロワ(オーストラリア)を4-6 6-4 6-4で倒し、第2シードのカロリーヌ・ガルシア(フランス)はアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)に6-2 2-6 7-5で競り勝った。

 大坂は準々決勝で、第8シードのバーボラ・ストリコバ(チェコ)とアネット・コンタベイト(エストニア)の勝者と対戦する。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は大坂なおみ(日清食品)(撮影◎佐藤明)

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