「楽天ジャパンオープン」(ATP500/東京都調布市・武蔵野の森総合スポーツプラザ/本戦10月1~7日/賞金総額192万8580ドル/室内ハードコート)のシングルス2回戦。第3シードの錦織圭(日清食品)はブノワ・ペール(フランス)を6-3 7-5で退けベスト8に進出。予選から勝ち上がった綿貫陽介(日清食品)はミロシュ・ラオニッチ(カナダ)に3-6 6-7(3)で敗れ、大会をあとにした。

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 ペールとは通算4勝2敗と錦織に分があるものの、2015年はUSオープンと楽天オープンで2連敗。今年もフレンチ・オープン2回戦でフルセットマッチを強いられた。この難敵を相手に立ち上がりから果敢にアタックを仕掛け、第1ゲームから5ゲームを連取。そこから相手の反撃にあうも、主導権は渡さずに「ほぼ完ぺき」と振り返るパフォーマンスで6-3と先取する。

 第2セットは0-3と出だしにつまずいたが、「劣勢なときにいいプレーができた」と言うように、今日の錦織は相手に傾きかけた流れを断ち切る力強さが際立った。第1セット同様、第4ゲームから一気に5ゲームを奪い返して逆転。5-5と追いつかれても最後まで集中力は途切れず、見事に勝利を手繰り寄せた。

画像: 3年前に準優勝を果たしたペールは2回戦敗退

3年前に準優勝を果たしたペールは2回戦敗退

 3年ぶりに準々決勝へ歩みを進める錦織は「(今日の試合は)ラケットも振れ、足もよく動いた。このままポジティブな気持ちで入れれば、今後もいいテニスが出る」と自信を垣間見せた。

 試合後の会見では、昨年痛めた右手首のケガから1年が経ち、これまで一番苦しんだことは何かと問われ「一番は感覚の部分」と答えた。ケガが完治しても昔の鋭い感覚は「2、3ヵ月、なかなか出なかった」と当時の苦しみを振り返る。

 これまでにない大きなミスやショット精度の誤差が目立つなど「正直、テニス人生が終わったかなと思う瞬間もちょっとあった」とポツリ。5月のモンテカルロ準優勝から調子が上向き始め、先のUSオープンではグランドスラム2年ぶりの4強入り。トップ10返り咲き、ツアーファイナルズ出場の可能性もあるが「今年は完璧なプレーを求めず、試合を考えている。すでにいいシーズンが過ごせているので」と現在の心境を語った。

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 一昨日の1回戦でツアー初勝利を挙げた綿貫はラオニッチと対戦。ラリー戦は元トップ10選手と互角の戦いを演じたが、相手のサービスゲームは「常にプレッシャーをかけられている感じ」と心に余裕はなかった。第1セットはワンブレークを許して3-6、第2セットはブレークなしのタイブレークで惜敗。初のツアー8強入りにあと一歩、届かなかった。

画像: 試合前のラオニッチ(左)と綿貫

試合前のラオニッチ(左)と綿貫

 ラオニッチのサービスを受けた感想を求められた綿貫は「想像以上、ではなかった」と手応えを感じる一方、同時に勝負所で突き放しにかかる相手との実力差も痛感した。

「僕はまだこのレベルで戦えていない。この経験は自信になるけれど、今はそれよりチャレンジャー大会でコンスタントに結果を出したい」と自身の立ち位置を再確認。さらなる成長を誓った。

(編集部◎中野恵太)

写真◎菅原淳

※トップ写真は、3年ぶり5度目の8強入りを決めた錦織圭(日清食品)

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