「三菱 全日本テニス選手権 93rd」(賞金総額2850万円/本戦10月27日~11月4日/大阪府大阪市・ITC靱テニスセンター/ハードコート)の本戦が始まり、初日は男子シングルス1回戦8試合と女子シングルス1回戦16試合および男子ダブルス1回戦6試合が行われた。

 男子シングルスでは国内のトップジュニアがいいスタートを切った。まずは全日本ジュニア18歳以下チャンピオンの田島尚輝(TEAM YONEZAWA)が岡村一成(橋本総業ホールディングス)に逆転勝ち。第1セットは第3ゲームで喫したブレークを取り返せずに4-6で落としたが、第2セットはわずか6ポイントしか与えず6-0で奪い返した。

 とはいえ、プロ4年目の26歳が第2セット終盤から最終セットに気持ちを切り替えていたのは当然のこと。最終セットは第3ゲームで先にブレークを許す。しかし、「初めての対戦だったけど、試合が進むにつれて相手の強いところと弱点がわかるようになってきた」という田島は、すぐにブレークバック。さらに第5ゲームをブレークされても、またすぐ追いつく粘りを見せた。

 その後は両者キープで進行し、ここを岡村がキープすればタイブレークに突入するという第12ゲーム、田島がラブゲームのブレークに成功。第13シードの山﨑純平(日清紡ホールディングス)との2回戦に駒を進めた。

 ただ、勝ちはしたものの「フィーリングは今ひとつ」だという田島。アルゼンチンで行われていたユースオリンピックに出場したため、約1ヵ月間クレーコートでプレーしていたことが影響している。

「(影響は)正直、めちゃくちゃあります。テークバックがデカくなってしまっていて、特にフォアが振り遅れちゃう」

 帰国からまだ1週間経っておらず、昨日の会場入りからようやくハードコートでの練習を再開したところだ。

 どれだけスピーディに感覚を取り戻せるか。今日の試合をコートサイドから視察していたデビスカップ日本代表の岩渕聡監督は、「この間のデ杯でもチームに帯同させましたし、楽しみな選手のひとりです。ベスト4くらいにはいって欲しいですね」と期待を寄せる。

 田島と同じく高校3年生で7月にプロ転校した川上倫平(あきやま病院)は、ワイルドカード(主催者推薦枠)の逸﨑凱人(慶應義塾大学)に6-3 6-1で快勝。大学4年の逸﨑とは4つの年の差があるが、ジュニア時代に2度対戦したと川上は記憶している。

 1度目は13歳のときにワイルドカードをもらって国内で初めて出場した兵庫のITFジュニアの予選で、2度目は「初めてJOP大会に出て予選を上がったときの初戦の相手でした」と振り返る。両大会とも思い出深い大会なのだ。4歳差を思えば無理もないことだが、いずれも敗れている。

「もう何年も経ったし、新しい対戦という気持ちで臨めました」と川上。とはいえ緊張はしたという立ち上がり、いきなりブレークを許したが、逆転でセットを奪うと流れを譲らなかった。

 次の相手は第4シードの清水悠太(三菱電機)。一つ上の年代のナンバーワンだが、チャレンジャーの立場を強く意識している訳でもなく、同じ同年代のプロとしてライバル意識を熱く燃やしているわけでもない。

「立場とかはあまり関係ない。自分のやりたいテニスをやりたいようにやります」。そう淡々と抱負を口にした。

(ライター◎山口奈緒美)

※写真は男子シングルス2回戦に進出した18歳の田島尚輝(TEAM YONEZAWA)
撮影◎江見洋子

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