「ロレックス・パリ・マスターズ」(フランス・パリ/10月29日~11月4日/賞金総額544万4985ユーロ/室内ハードコート)のシングルス2回戦で、同大会で最多優勝記録を持つノバク・ジョコビッチ(セルビア)が予選を勝ち上がったジョアン・ソウザ(ポルトガル)を7-5 6-1で倒し、記録更新の5度目の優勝を目指す挑戦を開始した。彼はその過程で、観客に“助けの手”をさしのべることにもなった。

 5-1から勝負を決めるため最後のサービスに入ったとき、ジョコビッチは気分が悪くなっていた様子の観客席の男性にタオルを手渡し、男性はそれで額を拭った。

「彼は汗をかき、眩暈にみまわれているように見えた。彼は助けを必要としていたんだよ」とジョコビッチは言った。「だから僕は、彼にタオルを渡したんだ」。

 ジョコビッチは、彼自身もまたコート上で、あまり気分がよくなかったのだと明かした。

「気分がすぐれなかった」とジョコビッチは言った。「詳細には踏み入りたくないが、深刻なものではないと思う」。

 世界2位のジョコビッチは、サービスエースでマッチポイントを手にし、3度目のマッチポイントで勝利を決めた。最後のポイントでは、ソウザがセカンドサービスに対するリターンをアウトした。

 ジョコビッチは、出場したここ5大会のうち4大会で優勝しており、その中には、ウインブルドン、USオープン、上海マスターズが含まれている。

 ラファエル・ナダル(スペイン)が一度も優勝したことのないこのパリの大会で、ジョコビッチはナダルから世界1位の座を奪い返すことを目指している。彼は次の3回戦で、ダミアー・ジュムホール(ボスニア・ヘルツェゴビナ)と対戦する。ジュムホールは第14シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を6-3 6-3で退けた。

 オーストラリアン・オープン準優勝者で第5シードのマリン・チリッチ(クロアチア)は、2回戦でフィリップ・コールシュライバー(ドイツ)を6-3 6-4で下した。

 ビッグヒッターのカレン・ハチャノフ(ロシア)もまた、3回戦に進出。ハチャノフが6-2 2-0でリードした時点で、対戦相手のマシュー・エブデン(オーストラリア)が試合途中で棄権した。

 膝の故障から復帰したナダルは、水曜日に同胞のフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)と激突する。ベルダスコは1回戦で、ジェレミー・シャルディ(フランス)を6-4 6-4で破って勝ち上がった。

 また、グランドスラム優勝歴20回のロジャー・フェデラー(スイス)は、やはり水曜日の2回戦でミロシュ・ラオニッチ(カナダ)と対戦する。ラオニッチは地元の人気者、ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)を6-7(4) 7-6(5) 7-6(5)と、全セットがタイブレークにもつれ込む接戦の末に下した。

 強力なサービスが武器のラオニッチとの対戦成績で、フェデラーは11勝3敗とリードしている。

 フェデラーが最後にパリ・マスターズに出場したのは、3回戦でジョン・イズナー(アメリカ)に敗れた2015年大会でのことだ。先週のスイス室内で9度目、総じてキャリア99回目の優勝を遂げ、非常に体力を消耗する1週間を過ごしたあと、フェデラーがパリに出場するか否かは疑問視されていた。

「気分はいいんだ」とフェデラーは記者会見で言った。「先週のことからうまく回復したと感じている」。

 37歳のフェデラーは、フィジカル・コンディションを可能な限り活力ある状態に保つため、出る大会を吟味して選んでおり、2年連続でクレーコート・シーズンを丸々スキップしていた。

 シーズン末のトップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」が11月11日からロンドンで始まる中、彼は3週間連続でプレーすることになる。しかし、第3シードのフェデラーは、そのことに心地よさを感じている。

「練習するより、試合でプレーしたほうが僕にとっていいと感じているんだ」とフェデラーは言った。

「ロンドン前に自分の健康状態を危険にさらしていると感じない限りね。それがカギでもある」

 フェデラーは、2度勝負をフルセットにもち込まれ、4試合のうち3試合で早い段階でブレークされていた先週のバーゼルで、フェデラーは奮闘する能力を示して見せていた。

「少し浮き沈みがあったけど、自分がどんなふうに戦ったか、さまざまなやり方で解決策を見つけようと頑張ったことを考えると、とてもうれしいよ」とフェデラーは言った。

「先週の勝利は特別だった。僕はいつもとは違うやり方で、それをやり遂げたんだ」

 フェデラーは、ジミー・コナーズ(アメリカ)の持つシングルス優勝回数の史上最多記録まで、あと10タイトルに迫った。とはいえ彼は、自分のパリでの成功のチャンスについて、用心深い言葉を選んだ。パリ室内における彼の唯一の優勝は、2011年にまで遡るのだ。

 オーストラリアン・オープン優勝者のフェデラーは、ジョコビッチ、チリッチ、今年のウインブルドン準々決勝で彼を破った弾丸サーブを持つケビン・アンダーソン(南アフリカ)と同じ、ドローの下半分に位置している。

「現在の僕は、まれにしか2、3週間連続でプレーすることはない。だから水曜日にプレーを始め、このレベルの選手がひしめく大会で5試合に連続で勝つ、というのは非常に難しい」とフェデラーは言った。

「もしベスト4に近づくことができたなら、すばらしいだろうと思っている」

 火曜日にプレーされた1回戦の試合では、ミカエル・ククシュキン(カザフスタン)、ジル・シモン(フランス)、ダニール・メドベデフ(ロシア)、マートン・フクソービッチ(ハンガリー)、前述のラオニッチ、ベルダスコらが勝利をおさめた。

 なお、水曜日のセンターコート第1試合で、日本の錦織圭(日清食品/第10シード)が初戦(2回戦)を戦う。相手は地元選手のアドリアン・マナリノ(フランス)。錦織もフェデラー、ジョコビッチ、チリッチ、アンダーソンらがいるドローの下半分にいて、2回戦に勝てば、次の3回戦の相手はアンダーソンとニコラス・バシラシビリ(ジョージア)の試合の勝者と対戦することになる。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)
PARIS, FRANCE - OCTOBER 30: Novak Djokovic of Serbia signs autographs after his second round match against Joao Sousa of Portugal during Day 2 of the Rolex Paris Masters on October 30, 2018 in Paris, France. (Photo by Justin Setterfield/Getty Images)

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