3時間21分の死闘を制して羽澤慎治(慶大1年)が準決勝進出 [H30インカレ室内]

「平成30年度 全日本学生室内テニス選手権大会(第55回)」(大阪府吹田市・江坂テニスセンター/本戦11月28日~12月2日/室内ハードコート)の本戦3日目は、男女シングルス準々決勝と男女ダブルス準決勝が行われた。

 注目の早慶対決、第1シードの羽澤慎治(慶大1年)と第5シードの千頭昇平(早大2年)の戦いは、6-2 5-7 6-4で羽澤が勝利を飾った。試合時間は3時間21分の息詰まる接戦だった。

 1回戦、2回戦とフルセットの戦いを強いられた羽澤。この日はその反省を生かし、スタートから飛び出していった。積極的に仕掛けて第1セットを先取。第2セットも5-4とリードし、自分のサービスゲームを迎えた。

 だが、ここから千頭が気合いのプレーで3ゲーム連取で7-5と逆転に成功。最終セットも一進一退の攻防が続いたが、最後は羽澤が押しきった。「5-4から落としたのが悔やまれたけれど、逆にふっきれた。(最終セットは)単調にならず、相手を動かしていった」と安堵の表情を見せた。

 昨年のファイナリストでもある千頭は「ラリーになれば自信はあったけれど、やっぱり(課題の)サービスゲームで気が張り、ネットプレーの質でも相手が上だった」と敗因を口にした。千頭にも勝利のチャンスはあったが、「今、自分のできることはやったので」と前を向いた。

羽澤に敗れてベスト8に終わった千頭

 第4シードの今村昌倫(慶大2年)と小林雅哉(早大3年)の早慶対決も慶大に軍配が上がった。10月の大学王座の決勝で顔を合わせた2人だが、この日もストレートで今村が勝利。スコアは6-4 6-2だった。

 スタートから3ゲーム連取で勢いをつかんだ。攻守のバランスを重視し、「相手の時間を奪うことができた」と笑顔を見せた。大学王座で勝ったイメージを思い出し、着々とポイントを重ねていった。

気持ちの入ったプレーで4強入りの今村

 千頭、小林と敗れた早大だが、第2シードの島袋将(3年)と第3シードの田中優之介(2年)はともにストレート勝利でベスト4進出を決めた。

 島袋は高木修(近大3年)に6-2 6-3。「サービスの調子もよかったし、ミスも多かったけれど要所でポイントを取ることができた」と島袋。インカレ、春季関東学生、夏季関東学生では優勝しているため、「このタイトルも何とか獲りたい」と優勝に意欲を見せた。

「体調も万全。優勝を狙いたい」と島袋

 昨年王者の田中は加藤彰馬(亜大3年)に6-0 6-2。「相手が調子を上げているのはわかっていたので、落ち着いて自分のプレーに徹することを心掛けた」と田中。状況を打開すべく前に出てくる加藤に強烈なパスを浴びせた。

田中には2冠のチャンスが残されている

 ベスト4には上位4シードが出揃い、羽澤と今村、島袋と田中、早慶の同士打ちが決まった。やりづらさはあるだろうが、ハイレベルな戦いが見られそうだ。男子ダブルス決勝は、第3シードの田中/木元風哉(早大2年)と坂井勇仁(早大4年)/千頭の早大対決となる。

(編集部◎牧野 正)

※トップ写真は、千頭昇平(早大2年)との激戦を制して4強進出を決めた羽澤慎治(慶大1年)

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