ビーナス・ウイリアムズがアザレンカを倒すーーキャリアでもっとも厳しい1回戦のひとつだった [ASBクラシック]
ニュージーランド・オークランドで開催されている「ASBクラシック」(WTAインターナショナル/12月31日~1月6日/賞金総額25万ドル/ハードコート)の女子シングルス1回戦で、 ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)がビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)を6-3 1-6 6-3で下した。ビーナスはこの試合を、キャリアでもっとも厳しい1回戦のひとつだった、と表現した。
38歳のビーナスが、もうかれこれ20年もWTAツアーを周っていることを鑑みれば、この言葉はひとかたの重みを持つ。
しかし、オークランドのような比較的小さな大会の1回戦で、ともに元世界1位でグランドスラム・チャンピオンであるふたりが当たるというのは、非常に稀なことだ。第6シードのビーナスは、勝ち上がるために、持てる経験のすべてを呼び起こさなければならなかった。
ただ2回戦に進出するということが、ビーナスの2019年の最初の目標だった。彼女は過去に、オーストラリアン・オープンに先立ち可能な限り多くの試合をプレーすることを願いながらオークランドにやってきたが、厳しいドローによってたびたびそうすることができずに終わっていた。
組み合わせ抽選の結果、今年の1回戦の相手が、故障と個人的問題を経てカムバックした元世界ナンバーワンのアザレンカであることを知ったとき、ビーナスはーー運命は彼女に味方していないーーと感じたという。
「正直に言って、私のゴールは1回戦に勝つことだった。私が今日、誰と対戦しなければならなかったか、あなたたちも見たでしょう?」とビーナスは言った。
「私たちは、オーストラリアン・オープンの準備をするために、こういった試合を必要としている。実は、私は昨年にも非常によくに似た状況に置かれていたの。素晴らしい選手と対戦したのだけれど、試合数をこなすことができなかった」
ビーナスは昨年初めのシドニーにおいて、初戦だった2回戦でアンジェリック・ケルバー(ドイツ)にフルセットの末に敗れていた。
「そんなわけで(ドローを見たときには)、『オーノー、またなんていやよ』と思ったわ。次のラウンドも、よい結果になるよう願っている。私はすでに、2019年の目標のひとつを達成したから、これからまた次の目標に挑んでいくわ」
アザレンカのサービスゲームをブレークして3-1とし、5-1から自身のサービスを落としたものの、5-3からのサービスはきっちりキープして第1セットを48分で終わらせたとき、ビーナスは調子がよいように見えていた。アザレンカは試合の序盤にファーストサービスが入らず苦労しており、ビーナスはコート内に踏み込んでアザレンカのセカンドサービスをパワフルに叩くことができていた。
しかし、第2セットに入ると試合の流れは変わった。最初のゲームでプレッシャーに耐えながらサービスをキープしたあと、アザレンカはビーナスのサービスをブレークして3-1とリードを奪い、それから再度ブレークを果たして34分でセットを取り返した。
自信をつけたアザレンカは第3セットでもいいコースにロブを決めてブレークを果たし、序盤でリードを奪った。しかし、ビーナスはただちにブレークバックし、その勢いを利用して迅速に流れをつかんだ。
「今夜は容易ではなかったわ。おそらく、これまでプレーした中でもっともタフな1回戦のひとつだった」とビーナスは振り返った。
「彼女には経験があり、またこれは今年初の試合でもあった」
そのほかの試合では、前年度覇者で第2シードのユリア・ゲルゲス(ドイツ)がヨハンナ・ラーション(スウェーデン)を6-0 6-4で破った。
また、第3シードのシェイ・スーウェイ(台湾)がポロナ・ヘルツォグ(スロベニア)を6-2 6-3で、第5シードのバーボラ・ストリコバ(チェコ)はテイラー・タウンゼント(アメリカ)を6-2 6-7(5) 6-3で退けた。第7シードのキルステン・フリプケンス(ベルギー)はサーシャ・ヴィッカリー(アメリカ)を6-2 6-2で下した。
第8シードのアリソン・バンウィトバンク(ベルギー)は予選勝者のビビアネ・スクーフス(オランダ)に対する試合の第1セット、3-4となった時点で故障のため棄権した。(C)AP(テニスマガジン)
※写真はビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)
AUCKLAND, NEW ZEALAND - JANUARY 01: Venus Williams of United States acknowledges the crowd and celebrates winning her singles match against Victoria Azarenka of Belarus during the ASB Classic at the ASB Tennis Centre on January 01, 2019 in Auckland, New Zealand. (Photo by Dave Rowland/Getty Images)
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