女子テニスの国別対抗戦「フェドカップ(フェド杯)」のワールドグループ2部1回戦「日本対スペイン」(2月9、10日/福岡県北九州市・北九州市立総合体育館/室内ハードコート)。1勝1敗で迎えた第2日目、日本は奈良くるみ(安藤証券)が勝利して先に王手をかけたものの、続く日比野菜緒(ブレス)とダブルスの加藤未唯(ザイマックス)/二宮真琴(橋本総業ホールディングス)がともに敗れ、2勝3敗で敗戦が決まった。

 両チームともに譲らず、2勝2敗で勝負の行方は最終試合のダブルスにかかった。昨年4月のワールドグループIIプレーオフでは、同じ状況から劇的勝利を飾った加藤/二宮の日本ペアだったが、この日はふたりのプレーがかみ合わず、1-6 3-6のストレート負け。ワールドグループのプレーオフ出場権を手にしたのは、日本ではなくスペインだった。

 初日を終わって1勝1敗。勝負の鍵を握る第3試合、両チームの監督はともに選手変更を決断した。日本は土居美咲(ミキハウス)から奈良、スペインはサラ・ソリベス トルモからシルビア・ソレール エスピノーサ。奈良は前夜に出場を言い渡され、ソリベス トルモは両足にマメができたと試合開始2時間前の変更だった。

 奈良は落ち着いていた。序盤は2-4とリードされるが、3度のブレークポイントを凌いだ第7ゲームをものにすると自信とリズムを取り戻し、タイブレークの末に第1セットを先取。第2セットも3-4から気迫の3ゲーム連取でストレート勝ちを決めた。

画像: 「準備はできていた」と奈良が会心の勝利

「準備はできていた」と奈良が会心の勝利

「フォアハンドからコートを広く使い、今日はループボールを軸にして戦った。ミスを少なく展開していくのが私のテニス。ついていけば(相手が)硬くなると思っていたし、いいプレーができました」と奈良が1時間51分の熱戦を振り返った。

画像: 序盤のチャンスを生かせなかったソレール エスピノーサ

序盤のチャンスを生かせなかったソレール エスピノーサ

 2勝1敗と勝ち越した日本は、次の日比野で一気に決着をつけたかったが、前日に土居を下したジョルジーナ・ガルシア ペレス(スペイン)が、それを許さなかった。この日もパワフルなサービスとストロークをコートに叩き込み、6-3 1-6 6-1のスコアで前日に続いてのフルセットマッチを制した。

 第2セットを日比野が6-1で奪い返し、これで反撃ムードが高まったかに見えたが、そうではなかった。逆に「少し引いてしまった」と日比野が言う。「もっといいプレーをと思ってしまい、気持ちが入りすぎたこともあって、プレーに波が出てしまった」と悔しがった。最終セットから勢いづいたのはガルシア ぺレスのほうで、これで2勝2敗の五分となった。

画像: 土橋監督(左)と日比野

土橋監督(左)と日比野

 最終試合のダブルスにスペインのアナベル・メディナ ガリゲス監督は、戦い終えたばかりのガルシア ペレスを投入してきた。「彼女がいいプレーをしていた。ダブルスを託そうと思った」という指揮官の言葉を待つまでもなく、誰が監督でもそうしただろう。

 日本は加藤/二宮に託したが、ダブルス世界ランク16位のマリア ホセ・マルチネス サンチェスとガルシア ぺレスのペアは高さと角度があり、手強かった。マルチネス サンチェスの技とガルシア ぺレスの力のバランスは抜群で、わずか68分で勝利を手に入れた。

画像: 加藤(手前)と二宮の日本ダブルス

加藤(手前)と二宮の日本ダブルス

「最初の1ゲーム目でキープできず、相手を勢いづかせてしまった。1ポイントを取っても引き離せなかった」と加藤が言えば、二宮は「(マルチネス サンチェスの)左利きの嫌らしいプレーと(ガルシア ぺレスの)ハードヒットが早くて深く、私たちのダブルスをさせてもらえなかった」と肩を落とした。

 結局、日本はガルシア ぺレスひとりにやられてしまった。世界ランク161位のスペインでは7番手の26歳。決してノーマークだった訳ではないが、これほどの強さは想定外だったのではないか。最後まで日本はその勢いを止めることができなかった。勝負に「たられば」はないが、初日に土居がマッチポイントをつかんで倒していれば…だが褒めるべきはガルシア ぺレスだろう。

画像: 喜びにわくスペインチーム。中央がガルシア ぺレス

喜びにわくスペインチーム。中央がガルシア ぺレス

 敗れた日本は4月20日と21日にワールドグループIIのプレーオフを戦うことになる。対戦相手が決まるのは、日本時間の2月12日、午後9時。この悔しさを晴らすには、その戦いを制し、何としてもワールドグループIIに踏みとどまることだ。

(編集部◎牧野 正 写真◎宮原和也)

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