南の国から①マイペンライ
寒い冬も、もう終わりが見えそうです。
今回は少し南の国。タイのテニスについて、お話をしようと思います。
皆さんはタイのイメージは、どのようなものをお持ちでしょうか? 仏教国、王国、温暖な気候、エスニック料理、ムエタイ・・・etc。
一般の方で、なかなかテニスと結びつく人はいないと思います。
しかし、タイはテニスを通じて日本のテニスに携わる多くの人々と交流がある国でもあります。まず日本のテニスアカデミーや日本の大手のテニススクールが設立されています。
多くはタイに在住の日本人向けにスタートしたサービスでしたが、最近ではタイの発展とともに地元の人々がテニスレッスンを習う事も増えているようです。
またタイはITFの大会も頻繁に開催されており、ジュニアから一般選手までポイントを稼ぐ登竜門として、多くの選手が訪れています。
そんな中で、私たちもタイの方々とテニスを通じて交流をしています。今年もスタッフとメンバーがタイを訪れたため訪問してきました。
シニアプレイヤーのフレンドシップマッチも毎年開催され、20カ国以上の国から集まった人々が、テニスと交流を楽しみます。このフレンドシップマッチのレベルは非常に高く、元国際大会の代表選手たちも多く参加しています。
私も2年前にプーケットで開催された時に参加させていただきましたが、選手のレベルもさることながら、まず気温の高さに驚きました。日中、35度にもなろうかという炎天下のハードコートでボールを追いかけるのですから、ダブルスといえども目が周ります。
そして、驚かされるのが運営体制です。
試合時間きっかりに相手のペアが現れないのは、ご愛敬。試合時間になっても、相手がコートに現れないことをレフェリー告げても、全く動じずに「そうか。それでは、あなた達もランチでも食べてきたらどうか?」と事も無げに応えます。
それから3時間。辺りを観光していたとかで、遅れてきた相手も全く悪びれることなく言います。
「もう夕方で時間もないし、我々も疲れた。明日にしないか?」
帰りのバスの中でビールを1本プレゼントしてくれたのだから、若干は悪いと思っているのかもしれません。
フレンドシップマッチとはいえ、日本で行われる大会だったらどうでしょうか? 殆どの人は「常識がない」とイライラし、中には「フレンドシップマッチとはいえ運営体制が・・・」と怒り出す人もいるのではないでしょうか?
”時間をきっちりと守る”もちろん世界中でも、それが正しいことになんの疑いもありませんし、日本人の美徳だと思います。
世界196カ国。
テニスを通じて世界中の人々と戦ったり、ゲームを楽しんだりする時。
多くの違う価値観を持つ人々の中に入っていく時。
価値観の違いに驚かされたり、悩まされたりした時。
一度、立ち止まって考えることが必要かと、時間やルールにイライラしやすい私は良く思います。
タイで頻繁に聞く言葉。
マイペンライ!!(どういたしまして、気にしないで、大丈夫)。
日本語だと少し言葉にしづらいですが、なかなかに歯ごたえがある言葉です。英語だと、No problem よりも Let it be ?
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