影山太星(名経大市邨)が東海対決を制して個人戦V [2019 高校センバツ]

「第41回全国選抜高校テニス大会」(3月20~26日/団体戦:博多の森テニス競技場、個人戦:春日公園テニスコート、博多の森テニス競技場)の競技6日目の最終日、26日(火)は男女個人戦の準決勝と決勝が3セットマッチで行われ、男子個人決勝は影山太星(名経大市邨)が大田空(四日市工業)を6-2 6-1で下して優勝を決めた。

 東海地区の2人が決勝へ駒を進めた。準決勝で名経大市邨の影山が田中瑛大(湘南工大附)を6-1 6-3で下せば、四日市工の大田も高畑里玖(相生学院)を6-4 6-3で退けて決勝へ進んだ。

 同じ東海、同じ2年生で、過去に対戦もある。お互いが手の内を知り尽くしての戦いだった。ともにネットへの意識も高いオールラウンダーだが、力の大田に対して技の影山という構図。接戦が予想されたが、しかし試合は一方的な展開となった。

大田のパワフルなフォアハンド

 先にブレークに成功したのは大田だった。1-1からの第3ゲームを奪って2-1とリードする。だが、影山は落ち着いていた。「自信もあった」と言う。そこから一気の5ゲーム連取で第1セットを6-2で先取。緩急を使った巧みなプレーで大田のミスを引き出した。

 気持ちを切り替えたい大田だったが、第2セットも同じような展開となった。「自分から行こうと、攻め急いでしまった」と大田が振り返る。1-1からまたも影山が5ゲーム連取で6-1とし、優勝を決めた。

試合後の握手をかわす影山(右)と大田

「相手が打ってくるのはわかっていたから、打たせてミスをさせた」と影山。打たせるだけでなく、チャンスでは積極的にネットへ出た。多彩なショット、引き出しの多さで勝負するのが影山のテニス。決勝という大舞台で、それを見事にしてみせた。

 優勝は狙っていた。団体戦はベスト8に終わっていたが、5試合を勝ち抜いてUSオープンの予選ワイルドカード(主催者推薦枠)を獲得。「とにかく本戦に上がりたいと思います」と影山。大会までに「苦手なバックハンドを鍛えて(すべてのショットに)苦手意識がないようにしたい」と口にした。

自分の持ち味を存分に発揮した影山

「押しきろうと思いましたが、崩しきれませんでした」と大田。これまでは決まっていたショットを影山はうまく返してきた。そこでミスが出た。決勝という独特の舞台で大田の気持ち、そしてプレーが微妙に揺れ動いてしまったようだった。

編集部◎牧野 正 写真◎上野弘明

※トップ写真は、男子個人で優勝を飾った影山太星(名経大市邨)

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