フェデラーが雨に濡れたマイアミで輝く、シャポバロフは同胞オジェアリアシムに続いて4強入り [マイアミ・オープン]

ATPツアー公式戦の「マイアミ・オープン」(ATP1000/アメリカ・フロリダ州マイアミ/3月20~31日/賞金総額931万4875ドル/ハードコート)の男子シングルス準々決勝。

 アシュリー・バーティ(オーストラリア)は女子決勝への切符を手に入れるのに、6時間も待った。デニス・シャポバロフ(カナダ)は準決勝出場権を勝ち取るため、またもフルセットの挽回劇を演じなければならなかった。

 シモナ・ハレプ(ルーマニア)の世界ランク1位復帰への野望は、カロリーナ・プリスコバ(チェコ)の前についえた。一方、ロジャー・フェデラー(スイス)は比較的に簡単に見える勝利をつかんだ。

 マイアミ・オープン準決勝に、フェデラーが戻ってきたのだ。

 第4シードのフェデラーは最初の8ゲームを連取し、最終的に第6シードのケビン・アンダーソン(南アフリカ)を6-0 6-4で下した。それはハードロック・スタジアムでの、雨に濡れた長い木曜日の一幕だった。

 彼は、非常に長いものとなった第2セット第9ゲームでアンダーソンのサービスゲームをブレークして5-4とリードし、最後はラブゲームでキープして試合を締めくくった。

「最後には、少しラッキーだった。でも、ケビンは素晴らしい戦いをした。言うまでもなく、僕は試合を楽しんだよ」とフェデラーは試合後に語った。

 アンダーソンは2016年10月以来、セットを0-6で落としていなかった――これは実に、353セットぶりのことだった。彼は第2セットで先にワンブレークを許しながら、挽回してイーブンに持ち込んだ。それでも最後には、フェデラーがコントロールを取り戻した。

 6-0の第1セットについてフェデラーは、「あまり頻繁に起きることじゃない。僕は、非常にわずかしかミスを犯さなかった。本当に堅固な、いい第1セットをプレーしたと思う」と振り返った。

 フェデラーは37歳だ。これは、男子の準決勝に進出したカナダのティーンエイジャーふたりの年齢を合わせたものとなる。19歳のシャポバロフは金曜日の夜にフェデラーと対戦し、18歳のフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)は同日午後に前年覇者で第7シードのジョン・イズナー(アメリカ)に挑戦する。

「テニス界にとって素晴らしいことだ。彼らは、我々が去ったときに、このスポーツを引っ張ていく存在だからね。我々はソファに座って、彼らがボールを打つ様子を眺めることになるだろう」

フェデラーは、若きカナダ人たちについてこう言った。

「彼らを観るのは喜びだろうね。なぜって彼らは素晴らしい選手であるだけでなく、よい人間でもあるからだ」

 第20シードのシャポバロフは、第28シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)を6-7(5) 6-4 6-2で下して4強入りを決めた。彼が1セットダウンから挽回勝ちするのは、ここ4試合で3度目となる。

 そしてマイアミでのオジェ アリアシムとシャポバロフの成功は、やはり今月にインディアンウェルズ女子シングルスで初優勝した18歳のビアンカ・アンドレスク(カナダ)のストーリーに続くものだった。

 まさに『おお、カナダ!』だ。

「ちょっぴりクレイジーだ。母国では、皆がすごく興奮しているよ」とオジェ アリアシムは言った。2ヵ月前にはトップ100にも入っていなかった彼は、来週には最低でも33位に浮上することになる。

「多くのすごくいいコメントを耳にするのは、素晴らしいことだ。それは、カナダでのテニスの可能性を強く信じさせることになる。まだごく若い子供から、デニス、そしてビアンカ、僕まで、すべてのカナダ人プレーヤーたちは今、自分たちの可能性を強く信じていると思う。それは、素晴らしいことだよ」(C)AP(テニスマガジン)

※写真はロジャー・フェデラー(スイス)
MIAMI GARDENS, FLORIDA - MARCH 28: Roger Federer of Switzerland celebrates defeating Kevin Anderson of South Africa during day eleven of the Miami Open tennis on March 28, 2019 in Miami Gardens, Florida. (Photo by Julian Finney/Getty Images)

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