女子テニスの国別対抗戦「フェドカップ(フェド杯)」のワールドグループ2部プレーオフ「日本対オランダ」(4月20、21日/大阪府大阪市・ITC靱テニスセンター/ハードコート)の第3試合で土居美咲(ミキハウス)がビビアネ・スクーフス(オランダ)を6-3 6-2で下し、初日2勝の日本が3勝0敗で勝利をおさめた。これで日本は来年のフェドカップもワールドグループ2部で開幕を迎えることになる。

 なお、この結果により第2試合に予定されていた日比野菜緒(ブラス)とリシェル・ホーヘンカンプ(オランダ)のシングルスはキャンセルとなり、最終セットタイブレークで行われたダブルスでは青山修子(近藤乳業)/穂積絵莉(日本住宅ローン)がレスリー・ケルクホーフ/デミ・シヒュース(オランダ)に6-3 3-6 [10-6]で競り勝った。

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 マッチポイントでサービスウィナーを放つと、コートサイドの赤い集団に向けてガッツポーズとともに笑顔が弾けた。19歳だった2011年にフェド杯デビューした土居が、ゾーン・グループ以外でチームの勝利を決めたのは初めてだ。

「自分としてはうまくいかない試合だった。勝ちたいという思いだけで戦っていたので、自分の手で最終的な勝利を決めることができて本当にうれしい」

画像: 日本の勝利を決めた土居美咲(ミキハウス)(撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU)

日本の勝利を決めた土居美咲(ミキハウス)(撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU)

 確かに前日に比べると、第1セットは多少もどかしい展開だった。先にブレークしてはすぐにブレークバックされる展開で3-3。ラリーの主導権を握っているのに決めきれず、先にミスをおかすシーンがたびたび見られた。

 しかし、スクーフスの連続ダブルフォールトも絡んで第7ゲームと第8ゲームをともにラブゲームで連取すると、第9ゲームのサービスゲームできっちりとセットを締めくくった。

 第2セットは2-2から4ゲームを連取。前日同様にフォアハンドを軸にしたアグレッシブなショットをうまく組み立て、落ち着いたパッシングショットやネットプレーも見せた。

「彼女は今日もすばらしいプレーをした。左利きのサービスもトリッキーで難しかった」とスクーフスは試合後にコメントした。

画像: ベンチで日本の勝利を喜ぶ選手たち(撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU)

ベンチで日本の勝利を喜ぶ選手たち(撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU)

 敗れたオランダは6年ぶりにゾーン・グループに降格する。ポール・ハールヒュース監督は「受け入れがたい結果だが、現実を受け止めて、またワールドグループに戻って来られるように努める」と肩を落とした。

 そんな言葉からもうかがえるように、日本が悪夢のアジア・オセアニア・ゾーンへの降格を免れてワールドグループに残留した意味は大きい。土居は「アジア・ゾーンの苦しさは知っている。ワールドグループはモチベーションも上がる。日本女子テニスにとってこの勝利は希望のある勝利だったんじゃないかなと思う」と話した。

画像: ダブルスの勝利後、観客にボールを打ち込む青山修子(近藤乳業/右)と穂積絵莉(日本住宅ローン/左)(撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU)

ダブルスの勝利後、観客にボールを打ち込む青山修子(近藤乳業/右)と穂積絵莉(日本住宅ローン/左)(撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU)

 土橋登志久監督を筆頭としたチーム幹部にとっては、来年に向けて大坂なおみ(日清食品)との交渉もしやすくなるだろう。

「日本のために戦いたいという気持ちはもらっている。オリンピックの出場資格もかかっているので、これからもサポートを続けながらコミュニケーションをとって交渉を進めていきたい」と土橋監督は語った。

 大坂がいなくても「ここで戦う力は十分にあることを証明できた」が、大坂がいれば優勝も狙えるチームなのだ。今後どういう交渉が進められるのか、大いに注目される。

(ライター◎山口奈緒美)

※トップ写真はワールドグループ2部残留を決めた日本代表チーム(左から青山修子、土居美咲、奈良くるみ、土橋登志久監督、穂積絵莉、日比野菜緒)
撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU


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