フェデラーがマッチポイント2本をしのいでチョリッチに逆転勝利 [BNLイタリア国際]

ATPツアー公式戦の「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/5月12~19日/賞金総額579万1280ユーロ/クレーコート)の男子シングルス3回戦で、第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)がふたつのマッチポイントを凌ぎ、第13シードのボルナ・チョリッチ(クロアチア)に2-6 6-4 7-6(7)で逆転勝ちした。

 これに先立ちフェデラーは、彼にとって初戦となる2回戦で直面したすべてのブレークポイントをセーブしてジョアン・ソウザ(ポルトガル)を6-4 6-3で破っていた。

 そのほか、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)らがそれぞれ2回ずつ勝って準々決勝に駒を進めた。水曜日の試合が雨で流れたため、優勝候補たちはできるだけ効率よくエネルギーを使ってダブルヘッダーを乗りきらなくてはならなかった。

 ローマで8度優勝している第2シードのナダルはジェレミー・シャルディ(フランス)を6-0 6-1で下したあと、第14シードのニコラス・バシラシビリ(ジョージア)を6-1 6-0でやはり迅速に片付けた。

 第1シードのジョコビッチは1時間余りのプレーの末にデニス・シャポバロフ(カナダ)を6-1 6-3で倒し、それからフィリップ・コールシュライバー(ドイツ)を6-3 6-0で退けた。

 チョリッチはフェデラーに対してタイブレークで手にしたマッチポイント2本の双方で、フォアハンドをネットに引っ掛けた。フェデラーはネットに出たチョリッチに対して難しいローボレーを打たせ、ネットにかかった瞬間に2本目のマッチポイントをものにして勝利を決めた。

 2回戦を火曜日に終えていた22歳のチョリッチはこの日唯一の試合をプレーしており、ときに37歳のフェデラーよりもエネルギーに溢れているように見えた。チョリッチは107対95とフェデラーより多くのポイントを取ったが、グランドスラム大会を20度制したフェデラーは重要な瞬間にポイントをもぎとっていた。

「ときに幸運に恵まれるというのはいいものだ」とフェデラーは試合後に語った。

「会場の雰囲気は素晴らしかったよ。人々は熱狂していた。僕は彼に勝つチャンスを与えてしまった。でも彼がそれを生かせなかったおかげで、最後には僕がそれをつかむことになった」

 フェデラーは次のラウンドで、第8シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)と対戦する。この日のチチパスは期待の若手ヤニック・ジンナー(イタリア)と、この国のナンバーワンで第10シードのファビオ・フォニーニ(イタリア)というふたりの地元勢を破った。

 フォニーニはこの日、まずラドゥ・アルボット(モルドバ)を7-6(6) 6-3で下した。ピエトランジェリ・コートの観客がデビスカップのような雰囲気を生み出す中、アルボットは主審にポイント間に観客を静粛にさせるよう何度かアピールした。

 ベテランのフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)はこの日5時間以上を費やして6セットを戦い、まず第5シードのドミニク・ティーム(オーストリア)を4-6 6-4 7-5で、それから第11シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)を倒してベスト8に進出するという殊勲をやってのけた。

 そのほか、第6シードの錦織圭(日清食品)、第7シードのフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)、ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)が勝ち上がり、ベスト8が出揃った。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はロジャー・フェデラー(スイス)
ROME, ITALY - MAY 16: Roger Federer of Switzerland celebrates against Borna Coric of Croatia in their Men's Singles Round of 16 match against Casper Ruud of Norway during Day Five of the International BNL d'Italia at Foro Italico on May 16, 2019 in Rome, Italy. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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