またも元グランドスラム優勝者が敗退、今度はウォズニアッキ [フレンチ・オープン]

フランス・パリで開催されている「フレンチ・オープン」(5月26日~6月9日/クレーコート)の女子シングルス1回戦で、元世界ナンバーワンのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)が世界ランク68位のベロニカ・クデルメトワ(ロシア)に6-0 3-6 3-6で敗れた。

 2018年オーストラリアン・オープン優勝者でもあるウォズニアッキは、これまでグランドスラムで1勝も挙げたことのなかった選手に対して完璧なセットをプレーしたあと、みるみるうちに崩れた。

「これまでプレーした中で最高の試合とは、口が裂けても言えないわね」と第13シードのウォズニアッキは語った。もともと守備力が武器の選手とはいえ、ウォズニアッキのウィナーの数はクデルメトワの40本に対して15本にとどまった。

 アップダウンの激しいプレーぶりを見せたウォズニアッキは、連敗数を「4」に伸ばし、2019年の戦績は9勝8敗となった。

 月曜日に姿を消したもうひとりのグランドスラム・チャンピオンは、ペトラ・クビトバ(チェコ)だ。クビトバは、左前腕の故障のため試合前に棄権した。

 サウスポーのクビトバは腕の状態にここしばらく煩わされていたというが、日曜日の練習の際に急に痛みを感じたのだと明かした。

「MRI検査をしに行ったわ。不幸なことに、前腕に肉離れが起きていた」とクビトバは説明した。彼女は今、7月1日に始まるウインブルドン(イギリス・ロンドン/グラスコート)までに回復し、準備を整えられるよう願っている。

 ウォズニアッキのフレンチ・オープンのための準備は、左ふくらはぎの故障によって妨げられた。月曜日にもふくらはぎには厳重にテーピングがほどこされていたが、22歳のクデルメトワに対する試合では、それが問題だったわけではなかった。ウォズニアッキは、手首やほかの関節に痛みや腫れを生じさせる自己免疫性の症状、関節リュウマチに煩わされていたわけではないとも言った。

「第1セットでは、私は本当にいいプレーをしていた。アグレッシブにプレーしていたわ。自分が望んでいた通りのプレーをしていた。それから、思うに彼女は第2セットの出だしに非常に運に恵まれ、手にしたチャンスを利用した」とウォズニアッキは左手に顎を乗せて振り返った。

「そして私は、最後には少しガス欠になってしまった」

 第1セットでわずか3本しかアンフォーストエラーをおかさなかったウォズニアッキだったが、残りの2セットでは18本と量産した。

 この成績は、ウォズニアッキが慣れている類いのものではない。彼女は過去2年、準々決勝と4回戦まで勝ち進んでいたのだ。

「選手は勝ちたいと願い、競争力を持ち、ハードワークを積み、結果を見たいもの。だからここまでのところ、今年は素晴らしい年ではないわ。私はハードワークを積んで、その運気を逆転させるよう努める。今、今季の最初の6ヵ月について私にできることはあまりないわ。素晴らしい感じを覚えた数週間があり、それから数週間、具合が悪くなって、別の数週間では故障してしまっていた」とウォズニアッキはコメントした。

「ただ、前向きな気持ちを保つよう努めなければならないわ。言うまでもなく、事が自分にとっていいほうに進んでいないときに、ポジティブな気持ちを保つのは簡単なことではないけれど」と彼女は言い添えた。

「でも本当に前向きさを保つ必要があるのはそういうときであり、ただ歯を食いしばって頑張り続けなければならないのよ」(C)AP(テニスマガジン)

※写真はカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)
PARIS, FRANCE - MAY 27: Caroline Wozniacki of Denmark returns the ball in her ladies singles first round match against Veronika Kudermetova of Russia during Day two of the 2019 French Open at Roland Garros on May 27, 2019 in Paris, France. (Photo by Quality Sport Images/Getty Images)

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