プリスコバが遅いクレーコートに苦戦し3回戦で敗退、大坂は世界1位を保持 [フレンチ・オープン]
今年ふたつ目のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月26日~6月9日/クレーコート)の女子シングルス3回戦で、第2シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)が第31シードのペトラ・マルティッチ(クロアチア)に3-6 3-6で敗れるという番狂わせが起きた。
今月のイタリア国際で優勝した際の圧倒的なプレーぶりとは反対に、この日のプリスコバは心地悪そうに見えた。プリスコバは長いラリーに苦しみ、ポイントが長引くたびに疲労でかがみ込んでいたのだ。
「ここのコートはかなり遅いわ。だから常に何本か余計にショットを打たなければならない」とプリスコバは試合後にコメントした。
「私は…少し受け身だった。もしかするとあまり速く動けていなかったかも。サービスもうまく機能していなかった。彼女は今日、ほとんど隙がなかった。私はあまりに多くのミスを犯してしまった」
このプリスコバの敗戦で今後の成績いかんにかかわらず、大会終了後も大坂なおみ(日清食品)が世界ランク1位の座を保持することが決まった。
これはマルティッチにとって、今季のクレーシーズンにおけるマッチ14勝目となる。マルティッチは3試合で1セットも落とさず16強入りを決めた。
「カギは自分のテニスに集中し、相手に主導権を渡すかわりに自分が先手を取ってラリーをコントロールするよう努めることだった。主導権を握ったときの彼女はすごく強いから」とマルティッチは振り返った。
また、第12シードのアナスタシア・セバストワ(ラトビア)は5つのマッチポイントを凌いだ末、第20シードのエリース・メルテンス(ベルギー)に6-7(3) 6-4 11-9で逆転勝ちした。
セバストワのスピンとショットの多彩さにかく乱されたメルテンスは、第3セットの後半に3度地面に転倒して、腕、脚、シャツと、ほとんど全身泥まみれになっていた。
「これはたぶん、私のキャリアでもっとも長い試合だったわ」とセバストワは3時間18分戦ったあとにこう言った。
4回戦では、セバストワが19歳のマルケタ・ボンドルソバ(チェコ)と、マルティッチはカイア・カネピ(エストニア)と対戦する。
2018年準優勝者で第7シードのスローン・スティーブンス(アメリカ)はポロナ・ヘルツォグ(スロベニア)を6-3 5-7 6-4で倒し、4回戦で2016年覇者で第19シードのガルビネ・ムグルッサ(スペイン)と対戦することになった。ムグルッサは3回戦で、第9シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)を6-3 6-3で退けた。
そのほかの試合では、第23シードのドナ・ベキッチ(クロアチア)が第15シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス)を6-4 6-1で、第26シードのジョハナ・コンタ(イギリス)はヴィクトリア・クズモバ(スロバキア)を6-2 6-1で下し、勝ち上がった両者の4回戦での対戦が決まった。(C)AP(テニスマガジン)
※写真はカロリーナ・プリスコバ(チェコ)
撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU
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