マレーがシングルス復帰戦に惜敗、1時間36分を戦い抜く [ウェスタン&サザン・オープン]

1月以来のシングルスの試合に臨んだアンディ・マレー(イギリス)はいい動きを見せたが、勝ち進むには十分ではなかった。

 アメリカ・オハイオ州シンシナティで始まった「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/8月11~18日/賞金総額673万5690ドル/ハードコート) の男子シングルス1回戦で、マレーは無数のドロップショットを使って応戦したが、リシャール・ガスケ(フランス)が6-4 6-4の勝利でマレーに対する5連敗に終止符を打った。

 このシングルスの試合は、マレーにとって痛々しかったオーストラリアン・オープン敗退以来のものだった。

 そこでの彼はーーキャリアはもう風前の灯であるーーと考えていた。しかしグランドスラム大会を3度制した男は1月28日に2度目となる臀部の手術を受け、長いこと彼を悩ませてきた痛みを除去する助けとなる人工股関節を移植した。

 その後のマレーは、復帰の過程の一環として数大会でダブルスをプレーした。その中にはセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)と組んで戦ったウインブルドンや、兄ジェイミーと組んでプレーしたシティ・オ―プン(ワシントンDC)もあった。彼はそれからついに、過去に2度優勝したことのあるシンシナティでシングルスを試してみる心を決めた。

「正直、自分が何を期待しているのかわからなかった」とマレーは心境について語った。

「そう悪くない試合をやったと思う。この試合でもっとうまくやりたかったことはたくさんあったけれど、同時に自分が実際にどんなふうにプレーしてどんなふうにボールを打つか、何を期待できるかについて、ある程度、現実的でなければならない」

 マレーはまた、「肉体的にいえば、多くの試合をこなしている場合の通常のコンディションと比べ、試合の終わりには少し足が重かった」と振り返った。

 USオープンのワイルドカード(主催者推薦枠)発表のタイミングのせいで、マレーは今年のニューヨークでのプレーを断念するという決断を下さなければならなかった。

「何試合かプレーし、もう少し練習もして自分の体がどんなふうに感じるかを見るため、本番近くまでワイルドカードの可能性を保持しておけるよう願っていたんだ。だけど大会側は今日、ワイルドカードを発表すると決めていたため、待ちたがらなかったんだ」とマレーは明かした。

 32歳のマレーの“錆びつき”は、最初のサービスでダブルフォールトしたことからも明らかだった。しかし彼は徐々に調子を戻して、見たところこれといった体の問題もなく1時間36分を戦い抜いた。

「彼がドロップショットを打ったときに数回、僕はボールに向かって走りもしなかった。反応もしなかった訳だが、それは臀部の状態とは何の関係もないよ」とマレーはコメントした。

「あれはただ、ボールを追って走らなかっただけだ。試合の終わりのほうでは、その点でよりよくやっていたと思う。僕は反応し、いくつかのドロップショットに追いついてポイントも取っていた」

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