ビーナスが前年度覇者バーテンズを倒し3回戦一番乗り、ケルバー初戦敗退 [ウェスタン&サザン・オープン]

アメリカ・オハイオ州シンシナティで開催されている「ウェスタン&サザン・オープン」(WTAプレミア5/8月12~18日/賞金総額294万4486ドル/ハードコート) の女子シングルス2回戦で、ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)が前年度覇者で第5シードのキキ・バーテンズ(オランダ)に6-3 3-6 7-6(4)で競り勝つ番狂わせを演じて3回戦に駒を進めた。

 勝利のカギは? 決め球を叩き込もうとし過ぎないことだった。

「私はただ、過剰に打ち過ぎないよう努めていたの。ビッグなショットを打ち込んでいくことはできるし、私には多大なパワーがあるけれど、コントロールするのは必ずしも容易なことじゃない」と39歳のビーナスは振り返った。

「私は無暗に荒々しく打ちまくるかわりに、賢いプレーをしようと努めていたの。私にとって、ガンガン打つことは簡単ではあるのだけれど」

 グランドスラム大会で7度優勝した経験を持つビーナスは39歳と、本戦出場者の中でもっとも年齢の高い女子プレーヤーだ。彼女にとってこれは、準決勝に進出した2012年以降でもっともよいシンシナティでの成績となる。

「でも、まだ2回戦に過ぎないわ」とビーナスは気を引き締めた。

「私にとって大事なのは、ラウンドごとに取り込んで一歩一歩進んでいくこと。これからプレーする3回戦がある。次のラウンドで戦う準備はできているわ」

 バーテンズは第3セット2-5から挽回して勝負の行方をタイブレークに持ち込んだが、2時間17分の闘いは彼女のフォアハンドがサイドラインを割った瞬間に終わりを告げた。

「タイブレークでの私は、挽回しているときにできていたことをやっていなかった。つまりアグレッシブにプレーし、思い切って打っていくということを」とバーテンズは敗因について語った。

「タイブレークで、私はもはやそういったことができていなかった。だから彼女(ビーナス)は、ふたたび自分のテニスができるようになったのよ。その部分で彼女はかなりうまくやったと言えると思うわ」

 第3セットのタイブレークでプレーレベルを引き上げ、目に見えて前の数ゲームよりも攻撃的にプレーしたビーナスは勝利を決めたあと、「タイブレークは試合のクライマックス。そこでアグレッシブに行くか、それとも家に帰るかよ。うまくいってよかったわ」と満面の笑顔で話した。

 このUSオープン前哨戦で起きたもうひとつの番狂わせの試合が、第13シードのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)がアネット・コンタベイト(エストニア)に6-7(7) 2-6で敗れた1回戦だ。また、第15シードのワン・チャン(中国)もシェイ・スーウェイ(台湾)に3-6 4-6と、やはりストレート負けした。

 2013年覇者でオーストラリアン・オープンで2度優勝した実績を持つビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)は、第12シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス)が左足の故障で途中棄権したため第2セットを最後まで行わずして2回戦に進んだ。ベンチッチが棄権を決めたとき、アザレンカは6-4 1-0でリードしていた。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)
MASON, OHIO - AUGUST 13: Venus Williams of the United States serves to Kiki Bertens of the Netherlands during Day 4 of the Western and Southern Open at Lindner Family Tennis Center on August 13, 2019 in Mason, Ohio. (Photo by Rob Carr/Getty Images)

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