キリオスがまたもご乱心、無作法な行為で10万ドルを超える罰金処分 [ウェスタン&サザン・オープン]
ATPツアー公式戦の「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/アメリカ・オハイオ州シンシナティ/8月11~18日/賞金総額673万5690ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦。
ニック・キリオス(オーストラリア)が見せた暴言にまみれた感情の激発のため、ATPは彼に11万3000ドルの罰金を科した。彼はその試合でラケットを叩き折る、主審を侮辱する、サービスリターンの準備をすること拒否するなどの無作法を働いた。
水曜日にキリオスが第10シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)に7-6(3) 6-7(4) 2-6で敗れた試合中に、彼は主審のファーガス・マーフィー氏を怒鳴りつけ、コートを離れてラケット2本を折るなどの行為に及んだ。その翌日にATPは、この重い処罰を発表した。
ATPはこの日、スポーツマンらしからぬ行為、暴言、猥褻な言葉など、各違反行為に対して課した3000ドルから2万ドルの8つの罰金の内訳をリストアップした。
ツアー側はまた、「試合中および試合直後に起きたことをさらに詳しく調査する」ことで、追加の罰金または活動停止処分などが与えられるべきか否かを判断すると述べた。
世界ランク27位で24歳のキリオスは、コート上の行為で繰り返しごたごたを起こしている激しやすい気性の持ち主だ。
彼は5月のイタリア国際で、椅子を投げたあとに試合を放棄して失格となった。また、2016年には上海マスターズで勝つための努力をしなかったこと、観客を罵ったことを咎められ、ATPから活動停止処分を課されていた。
2週間前のワシントンDCで優勝したキリオスは、自分はプロとしての、また個人としての人生でページをめくったのだと話していた。
ところが水曜日の夜に行われたセンターコートでの最後の試合で、彼はかつての自分に戻ってしまった。
第2セットのコートチェンジの際に彼は自分の椅子から、「テニス界最悪の審判だよ。明らかだ」と叫んだ。彼はそれから粗野な口調で、プレーするたびに審判は何か“愚かな”ことをすると主張し続けた。
第3セットの序盤に、彼は2本のラケットをロッカールームに続くトンネルに持っていて地面に叩きつけて折り、それからコートに戻った。
ハチャノフのサービスを受ける準備をするよう促された彼は新しいラケットを取ってベースラインに持っていき、プレーするポジションにつく代わりにそこに立ってグリップにテープを巻き始めた。
「サーブしていいよ」とキリオスは何気ない様子でグリップを巻きながら声をかけた。
「準備はできてる。僕はここにいる。サーブしなよ」
どうすべきかわからないハチャノフは、キリオスの準備ができるまで待った。それから彼は第3セットを終わらせ、キリオスはまたも罵り言葉を吐きながらコートから歩き去った。(C)AP(テニスマガジン)
※写真は2回戦でのニック・キリオス(オーストラリア)
MASON, OHIO - AUGUST 14: Nick Kyrgios of Australia wipes his face between points while playing Karen Khachanov of Russia during the Western & Southern Open at Lindner Family Tennis Center on August 14, 2019 in Mason, Ohio. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)
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