日本テニス協会(JTA)などが主催する「DUNLOP SRIXON 全日本ジュニアテニス選手権 '19 supported by NISSHINBO」(大阪府大阪市・ITC靱テニスセンター、江坂テニスセンター/8月8~17日/ハードコート)は大会9日目となる8月17日、U18のシングルス準決勝とダブルス決勝およびU16、U14、U12の単複決勝が行われた。

 U18では第2シードの三井駿介(アクトスポーツクラブ)が第7シードの高畑里玖(トップランAIOI)との激戦を6-4 3-6 [12-10]で制し、第3シードでインターハイ・チャンピオンの藤原智也(東山高)は第17シードの石井涼太(INABA.T.S.)を7-5 6-2で下した。

 三井は池田朋弥(誉高)と組んだダブルスでも決勝を戦ったが、高畑/中村秋河(トップランAIOI)に3-6 7-5 [8-10]で敗れた。高畑にとってはシングルスのリベンジとなる会心の勝利だ。

 決勝が行われたU16は、第1シードの磯村志(やすいそ庭球塾)が第10シードの森田皐介(一筆TC)を6-0 6-0と寄せつけず、全日本ジュニア初優勝を果たした。

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 ジュニア世代の最年長カテゴリーであるU18で2年連続の決勝に駒を進めた藤原には、この1年間ずっと心に引っかかっていたものがある。全日本ジュニアの決勝にまつわる〈ジンクス〉だ。

 過去3年連続して、前年度の準優勝者が優勝している。準優勝時にその年代で下の年齢だったという点も共通している。

 藤原は昨年、下の年齢で準優勝した。今年優勝すれば、綿貫陽介(日清食品)、清水悠太(三菱電機)、田島尚輝(TEAM YONEZAWA)とつないできたバトンを引き継ぐことができるが、優勝しなければこの連鎖は3年で終わりということになる。

「去年、その話を聞いてからずっとプレッシャーでした。周りからも言われて、もうプレッシャーしかないですよね(笑)」

 関西人らしく軽妙な口調で冗談めかして話すが、どうやら本当に重荷のようなのだ。ジンクスとは本来縁起の悪いものに使うのであって、この状況には当たらないのかもしれないが、逆の意味でこんなに本人を悩ませていたのなら、それはそれでジンクスと呼んでもいいのかもしれない。
 
 何はともあれ、最終日までお楽しみを残してくれた。

 この日の準決勝はまさに1年をかけて固めてきた覚悟を示したような展開だった。昨年はU16のベスト4だった石井に対し、第1セットは立ち上がりの4ゲームを奪われてからの逆転奪取。「得意のラリーの展開にもっていくことができるようになって、流れが変わってきた」と振り返った。

 気を緩めずに第2セットは序盤からゲームを重ね、第1セットの2-5からの怒涛の9ゲーム連取で最終的に6-2で締めくくった。

 明日の決勝の相手は一つ下の三井。準決勝では相生学院の先輩である高畑にマッチポイントを握られながら逆転勝ちし、決勝戦のお膳立てを整えてくれた。

2019年全日本ジュニア地区大会|PHOTOアルバム 

 U16の決勝では、高校2年の磯村と中学3年の森田が争った。

 U18で準決勝に残っていた石井や、さらに決勝に駒を進めた三井と同学年の磯村は、何が何でも勝たなければならない一戦を前に緊張感を隠せなかったが、「コートに入ると落ち着いてプレーできた」と立ち上がりから飛ばした。いきなりラブゲームでブレークすると、わずか20分で6ゲームを連取。森田に1ポイントしか与えない一方的な展開だった。

 第2セットになると、森田もブレークポイントを握ったりデュースに持ち込んだりと抵抗したが、結局ゲームを奪うことはできなかった。必勝を心に決めて今大会に臨んだ磯村の全日本ジュニア初優勝。〈ダブルベーグル〉での締めくくりは期待以上の出来だった。

(ライター◎山口奈緒美)

※写真は18歳以下男子シングルス決勝に進出した第3シードの藤原智也(関西/東山高)
撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU


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