USTAがテニスをより分かりやすくする試みをUSオープンに導入

今年最後のグランドスラム「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月26日~9月8日/ハードコート)の本戦が、8月26日(月)に開幕する。

 大坂なおみ(日清食品)がセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)を倒した昨年のUSオープン決勝で起きていたような混乱を避けようという試みから、USTA(全米テニス協会)はテニスのルールと主審の判定をTV視聴者とスタジアムの観客にとってよりわかりやすいようにしたいと考えている。

 そのため、例えばあるプレーヤーが試合中にコーチングを受けたりラケットを破壊するなどしてコードバイオレーション(違反行為)で警告を受けたときには、その旨がスコアボードに表示されることになる。

USオープン2019|トーナメント表

「常に出すというのではなく、違反行為が起きたときだけの表示です」とUSオープン審判のチーフを務めるジェイク・ガーナ―氏は説明した。

「違反が起きて判定が下されたときに、スコアボード上に表示されるのです」

 USTAは騒ぎを巻き起こした抗議などのあとに、試合のオフィシャル(審判団)がメディアと話すことを許可しないという決断をした。しかし新しく抜擢されたガーナー氏や大会レフェリーのソーレン・フリーメル氏は、メディアの質問に応える用意があるという。

 今年はほかに、ふたつのルール調整がある。

 過剰な暑さに関するルールにより、気温や湿度などの条件がプレーヤーにとって危険なレベルに達した場合は、プレー中であっても男女ともに10分間の休憩が許されることになった。

 また、女子の試合ではセット間に要求できるトイレおよび着替えのための休憩を、これまでの2回ではなく1試合につき1度しか取れないことになった。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は昨年のUSオープン女子シングルス決勝での警告に対して主審のカルロス・ラモス氏(審判台)に抗議するセレナ・ウイリアムズ(アメリカ/右)
NEW YORK, NY - SEPTEMBER 08: Serena Williams of the United States argues with grand slam supervisor Donna Kelso and referee Brian Earley during her Women's Singles finals match against Naomi Osaka of Japan on Day Thirteen of the 2018 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 8, 2018 in the Flushing neighborhood of the Queens borough of New York City. (Photo by Al Bello/Getty Images)

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