アメリカ・ニューヨークで開催されている「USオープン」(8月26日~9月8日/ハードコート)の女子シングルス2回戦。

 この日、ダブルス元世界1位のティメア・バボス(ハンガリー)を破って3回戦に進出した15歳のコリ・ガウフ(アメリカ)のほかに、もうひとり注目を集めた若いアメリカ人がいる。23歳のテイラー・タウンゼント(アメリカ)だ。今年のウインブルドン・チャンピオンであるシモナ・ハレプ(ルーマニア)を2-6 6-3 7-6(4) で倒す番狂わせをシャープなフォアボレーで締めくくったあと、純粋な生の感情がその身体からほとばしり出た。

 予選を勝ち上がった世界ランク116位のタウンゼントは拳を握り締め、腕を突き上げて「イエス! イエス!」と叫び、それから心臓の上を叩いた。その少しあと、アーサー・アッシュ・スタジアムの観客たちに向かって、「長い旅路だった」と話しながら感極まったタウンゼントの声は割れ、その目から涙があふれ始めた。

「ただ難関を乗り越えられずにいたの…」

 元世界1位のハレプに対してタウンゼントは左利きのテニスの“商標”であるサーブ&ボレーを行い、積極的にネットに出る魅惑的なプレーによってアップダウンの激しかったそのキャリアで最大と呼べる重要な勝利を生み出した。

「長い道のりだった。多くの嫌な経験があった。(自分を)信じない多くの人々がいた…私は決してやってのけられない、私には壁を破ることはできないだろう…そういう言葉を何度も耳にしてきた」とタウンゼントは思いのたけを口にした。

「これはとても大きな、途轍もなく重要な瞬間よ。私はここ(=このレベル)に属しているのだと気づかせてくれた、未来を決する出来事だった」

 彼女はかなり昔に偉大な選手になると予想されていた若手だった。2012年オーストラリアン・オープン・ジュニアのシングルスとダブルスで優勝し、16歳でプロに転向。それからまだ10代のときにトップ100入りした。

 しかしその後は低迷して300位以下に落ち、グランドスラム大会での戦績は9勝16敗、トップ10に対しては0勝10敗の戦績で木曜日に至っていた。

 昨年のフレンチ・オープン、そして今年のウインブルドンで優勝しているハレプに対して第3セット5-4から自らのサービスを迎えたタウンゼントは、ダブルフォールトを含めた小さな失敗でいくつかのマッチポイントを無駄にしたが、決して揺らがなかった。彼女は5-6からハレプが手にしたマッチポイントをセーブした。

「以前に彼女とプレーしたとき、私はただボールをコート内に入れようとしていた。私は負けないようにプレーしていたのだと思う」とタウンゼントは振り返った。彼女はこれまでハレプに対して0勝3敗で、今季の春にマイアミ・オープンで敗れたときにはハレプにアドバイスを求めていたのだ。

「そして今日、私は勝つためのプレーしたのよ」


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