アメリカ・ニューヨークで開催された「USオープン」(8月26日~9月8日/ハードコート)の女子シングルス決勝で、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)は19歳のビアンカ・アンドレスク(カナダ)に敗れた。彼女はもしかしたらいつの日か、遠い未来に振り返って見たときに、産休後にプレーした最初の7つのグランドスラム大会で4度も決勝に至ったことを誇らしく思うのかもしれない。しかし、今この瞬間はそうではない。

 土曜日の夜、テニス界きってのファイターであるセレナは、自分がこれらのタイトルマッチで敗れたという事実にしか気持ちを集中させることができなかった。そのもっとも新しいも敗戦が、アンドレスクに3-6 5-7で敗れたUSオープン決勝となる。アンドレスクは初のグランドスラム大会優勝を遂げると同時に、37歳のセレナが最多記録タイとなる24回目のそれを獲ることを阻んだのだった。

「20年くらいしたら、間違いなく『そう悪くはないじゃない』みたいに感じるんじゃないかと思うけど」

 こう言いながらセレナの言葉は途切れ、声はつまった。

「今この瞬間には、この結果を受け入れ、『今日は、ことは私にとってよいように運ばなかった』などと言うのは難しい。たった今、あの瞬間に『あなたはよくやった』などと言うのは本当に難しい。なぜって、私は自分がよくやったとは思っていないからよ」

 彼女は2017年オーストラリアン・オープン以降、どのタイトルも勝ち獲っていない。その
オーストラリアン・オープン・タイトルは、セレナの23勝目となるグランドスラム・タイトルであり、彼女が1968年から始まったオープン化以降の時代で最多となるシュテフィ・グラフ(ドイツ)とのタイ記録(22回優勝)を破って単独トップに立つことを許すものだった。テニス史上でこれより多くのタイトルを手にしているのは、プロアマの両時代を合わせて24回優勝のマーガレット・コート(オーストラリア)だけである。

「セレナほどプレッシャーを抱えている選手はいないよ」と彼女のコーチであるパトリック・ムラトグルーは言う。彼は昨年のUSオープン決勝でセレナに合図を送ろうとしていたところを目撃され、それが彼女と主審の間の口論につながった。

「彼女は歴史を築くためにプレーしている。彼女は歴史のための一試合をプレーしているんだ。それより大きなプレッシャーはない」とムラトグルーは語った。

「彼女がちょっとばかり硬くなるのも、無理はないよ」

 2017年9月に出産して昨年ツアーに戻ってから、セレナはウインブルドンとUSオープンでそれぞれ2度ずつ決勝に進出した。そしてその都度、彼女は勝利に一歩届かず、その都度、自分の最高レベルでプレーができなかったと嘆いた。

 その敗戦は、アンジェリック・ケルバー(ドイツ)、大坂なおみ(日清食品)、シモナ・ハレプ(ルーマニア)、そして今回はアンドレスクに対して起きた。

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