ベスト4に島袋将(早大)と望月勇希(中大)の大学4年生が進出 [第94回三菱全日本テニス選手権]

日本テニス協会(JTA)が主催する「三菱全日本テニス選手権 94th」(賞金総額2874万円/本戦10月26日~11月3日/東京都江東区・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/ハードコート)の本戦7日目、男子シングルスは4試合が行われ、4強が決まった。

 来春の卒業後はプロ転向を予定している大学4年生のふたり、島袋将(早大)と望月勇希(中大)がプロを倒し、ベスト4の椅子を勝ち取った。島袋は2年前、望月は昨年のインカレチャンピオンだ。

 第8シードの島袋は、第15シードの田沼諒太(ワールド航空サービス)に6-3 2-6 6-3のフルセット勝利。第2セットは、第1シードの徳田廉大(イカイ)を下して勝ち上がった田沼のプレーに押されたが、最終セットはパワフルなサービスとストロークで押しきった。

「ファーストサービスの確率を上げ、1ポイント、1球でも多く返そうと思った」と島袋。相手はプロだが、シード順位は島袋のほうが上。大会前にドローを見て、「絶対に勝てない相手はいない。優勝するチャンスはある」と感じている。

 明日の準決勝の相手は、第3シードの清水悠太(三菱電機)。この日の準々決勝では第7シードの山﨑純平(日清紡ホールディングス)を7-5 4-6 7-5で下し、4度目の全日本で初の4強進出した20歳だ。「タフな試合になると思う。チャレンジャー精神で戦いたい」と島袋が言葉に力を込めた。

 予選から8強まで駆け上がった望月は、第5シードで2年前のチャンピオンでもある高橋悠介(三菱電機)に6-4 1-6 6-2。「あまり内容がよくなくて、自分のいいプレーは出せなかったけれど、勝てたことには満足しています」と話した。

望月(右)が高橋を下して準決勝へ

 第2セットは「あっさりと」簡単に落としたものの、望月いわく、「逆にそれで最終セットは集中できた」と言う。「ずっと打たれっぱなしという展開だったけれど、大事なポイントではアグレッシブにプレーができた」と勝因を口にした。

 上位シードのプロに勝ったという割には喜びは少ない。「自分のテニスができていたらよかったんですけど…満足するのは優勝してからです」と望月。予選から5試合を戦い抜いて疲労は大きいが、学生最後となる全日本を優勝という最高の結果で締めくくるつもりだ。

 第2シードの今井慎太郎(イカイ)と第6シードの野口莉央(明治安田生命)の一戦は、6-4 6-4で野口がストレート勝利をおさめた。野口は丁寧にボールを配球し、今井のミスを引き出すことに成功した。明日は決勝進出をかけて望月と戦う。

※トップ写真は、第8シードから4強進出の島袋将(早大4年)

取材◎牧野 正 写真◎菅原 淳

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

Pick up

Ranking of articles